山中伸弥/手術が苦手だったことから研究者の道に

iPS細胞(人工多能性幹細胞)の研究・開発で知られ、「成熟した細胞を多能性細胞に再プログラムできることを発見した」業績から2012年のノーベル生理学医学賞を受賞した京都大学の山中伸弥教授は、神戸大学医学部で学生時代を過ごしました。

中学・高校時代には柔道、大学時代にはラグビーに打ち込み、怪我を繰り返した経験から、当初はスポーツ外傷を専門とした整形外科医を志望していたと明かしています。

その経歴や話し方から非常に知的な印象の山中教授だけに、さぞかし真面目な学生時代を過ごしていたのだろうと思いますが、大学時代について「他の授業はサボっても整形外科の時間だけは1番前に行って聞いていた」と語るなど、目標に向けて進む姿勢にはスポーツマンらしい一面が見られます。

また、高校時代にはフォークバンドを組んで学園祭に出演するなど、特定の勉強だけに打ち込む学生ではなかったようです。

医学部を卒業し整形外科の研修医になった山中教授ですが、手術が苦手だったことや、現代の医学では治療できない患者の姿を目にしたことで、臨床の現場を離れて研究者を志すことに。

大きな挫折を経て、あらためて入学した大学院で研究者として開眼していく……という自身の経験を、山中教授は「人間万事塞翁が馬」という故事成語で表現し、挑戦と失敗を繰り返すことの大切さを語っています。

現役の学生に向けた講演で、「私が53歳になって思うのは、20歳前後の5年間くらいは本当に宝物のような時間だということ」と力説している山中教授。「この時間に何をやってもいいと思うし、何をしたら正解かなんて答えはありませんが、何もしないのだけはやめてほしい」という言葉は、意義のある大学デビューを飾るためのヒントになるはずです。

“大学デビュー”よりも大切なこととは?

あらためて言うまでもないことですが、学生時代の過ごし方は人それぞれ、千差万別です。誰にでも当てはまる“正しい大学デビューの仕方”や“正しい学生生活”といったものはありません。

学問や研究、アルバイト、サークル、部活、趣味、飲み会、恋愛など、やりたいこと、やれることが山ほどある学生時代。それだからこそ、自分自身の内なる声に耳を傾けて、じっくりと打ち込める“何か”を見つけたいものです。

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