生活保護を受給している人は何歳が多いのでしょうか?
生活保護を受給するのに年齢制限はありませんが、統計では圧倒的に高齢者の生活保護受給が多くなっています。生活保護受給者の多くが高齢だということを認識し、老後の生活に備えておく必要があるでしょう。
今回は、生活保護を受給するための条件や受給者の年代別の割合などについて、詳しく解説していきます。
生活保護の受給に年齢制限はない
生活保護法では、受給するための年齢制限は特段設けられてはいません。
生活保護制度の趣旨である「資産や能力等すべてを活用してもなお生活に困窮する方に対し、困窮の程度に応じて必要な保護を行う」という基準に則っていれば、誰でも生活保護を受給できます。
そのため、制度上は0歳でも100歳でも生活保護は受給することが可能です。
生活保護を受給するための条件
では、生活保護の制度の趣旨に合致するための具体的な条件とは、どのようなものなのでしょうか?
厚生労働省は生活保護を受給するための条件として、次のように明記しています。
「生活保護は世帯単位で行い、世帯員全員が、その利用し得る資産、能力その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することが前提でありまた、扶養義務者の扶養は、生活保護法による保護に優先します。」
出典:厚生労働省「生活保護制度 保護の要件等」
簡単に言えば売却する資産がなく、働くことができず、年金等の他の給付だけでは最低限の生活ができず、養ってくれる親族もいないのであれば、年齢に関係なく生活保護を受給できます。
ただし子供は親が扶養しており、子供だけで世帯を営むことはできません。そのため、子供だけで生活保護を受給することは現実的に不可能です。
ただし、親が最低限の生活を営むことができない場合には、世帯全員で生活保護を受給することができます。
なお、高齢者は公的年金の収入だけで最低生活費を賄いきれず、その他の条件を満たしているならば生活保護を受給することが可能です。