そんなサーモンパーク千歳で起きているのが、指定管理者の交代に伴う「テナント退去問題」だ。現在、同駅はシダックス大新東ヒューマンサービスという、社会サービス事業や学校給食事業を運営する企業が管理している。しかし来る4月には、TCCという地方創生コンサルタント事業を展開する静岡拠点の企業に交代。新旧指定管理者は、サーモンパーク千歳に入居しているテナント全9店に対して3月中の退去を求めている。

 なお退去した後の同駅では、新たな管理者であるTCCが直営店舗を運営する方針だ。現指定管理者は、退去について「口頭では伝えていたが、書面では伝えていなかった」と事前通告のミスに反省の色を滲ませるも決定は覆らない様子。施設所有者である千歳市は、あくまでも「当事者間の個別協議に任せる」としており、その煮え切らない態度に対して現テナント店舗の関係者は不満を募らせている。

 直接的な表現こそ避けているものの、北海道・道の駅のシンボルのひとつであるサーモンパークのトラブルに、道内主要メディアも批判的な論調を強めている。ここ数カ月、退去を迫られている店舗オーナーの声が頻繁に取り上げている。では地元の人たちの反応はどうか。

「テナントに入っているピザ屋のオーナーさんは、北海道に移住して来られた方と聞いています。北海道の食材を使ったピザが有名で私も何回かいただきました。市を盛り上げるために頑張っていたとも聞いていますし、なんだかやりきれない話ですね」(50代女性・C氏)