外で愛犬を遊ばせた後は、汚れや虫がついていることも。おうちでシャンプーできると、愛犬を清潔に保てて、病気も予防できるので安心です。
慣れてくればとても簡単。被毛を濡らしてシャンプーとリンス・保湿を終えたら、しっかり乾かして終了です。
シャンプーは月1~2回が理想的。シャンプーのしすぎは、肌荒れの原因になってしまいますのでご注意ください。
では、プロのテクニックを学んで、愛犬のシャンプーにチャレンジしてみましょう。
1.上手に犬のシャンプーをする6ステップ
上手にシャンプーをするには、愛犬の協力が必要不可欠です。最初から最後まで優しく声かけをしながら、コツをおさえてなるべく短時間で済ませましょう。
飼い主さんの応援は愛犬にとってパワーの源です。終わったらしっかり褒めて「シャンプーが終わるとイイことがある!」と教えてあげましょう。
ステップ1.お風呂場や体への接触に慣れさせる
小さい頃からお風呂に慣れ親しんできた人間と違い、愛犬にとってのお風呂場は普段足を踏み入れないお部屋です。そのため、場所にとまどいを覚える子もいるでしょう。慣れない場所で慣れないシャンプーをすることにストレスを感じる子もいます。愛犬のストレスを軽減するためにも、普段からお風呂場へと足を運ばせ、そこでおやつをあげるなどして慣れさせてあげましょう。
また、体のどの部分を触られても嫌がらないように、普段からスキンシップをとることも大切です。
ステップ2.ブラッシングをしてしっかり濡らす
全身をブラッシングした後、36度前後のお湯でしっかり濡らします。片手で愛犬の体を支え、逆の手でシャワーヘッドを体に押しつけながらお湯をかけるとシャワーの音がしないので、犬が怖がらず短時間で皮膚までお湯を浸透させることができます。後ろ足やお尻から順番にぬるま湯をかけ、慣れさせながら、地肌までしっかり濡らしましょう。
シャワーが苦手な子の場合には、カランやスポンジを使ってあげるなどして、できるだけ苦手意識を作らないことが大切です。
ポイント
事前のブラッシングで毛のもつれやホコリを取っておくと、シャンプーがなじみやすくなります。いきなりシャンプーを始めるのではなく、シャワーを体に当てる前に優しく声かけをしてあげましょう。
また、お風呂場の床で滑ってしまう場合はマットを敷いてあげることで滑りにくくなり、足腰への負担も軽減できます(シニア犬には特におすすめです)。
ステップ3.泡でマッサージするようにシャンプーする
洗面器などにシャンプー剤を泡立てて、お尻から頭まで順番にシャンプーします。指の腹を使ってマッサージするように地肌を洗いましょう。
顔にシャンプーがついている時間を短縮するため、お尻、足先、背中、頭の順番で洗ってください。シャンプーは事前に泡立てスポンジなどでしっかり泡立てておくとスムーズに進められます。
人間の洗顔と同様、細かい泡で洗ってあげると毛穴の中の汚れまできれいに落とせます。
肛門腺絞りはシャンプー時に
肛門腺にたまる分泌液は、強いニオイがあり、絞った時に勢いよく飛び出すことがあります。すぐに洗い流せるようお風呂場で行うのがおすすめです。くわしい方法は動物病院にお問い合わせください。
肛門腺の絞り方
肛門を時計の中心とすると、4時と8時の位置に肛門腺のたまる肛門嚢という袋があります。しっぽを持ち上げると肛門嚢が手前に出てくるので、4時と8時の位置に手を置き、奥から肛門に向かって絞り上げるイメージで絞ります。
ステップ4.頭からすすぐ
頭から足に向かって順番にすすぎます。顔を少し持ち上げ、シャワーへッドを頭につけてすすぐと、鼻にお湯が入りにくくなります。サッと済ませがちですが、目にシャンプーが残ると、角膜を傷つける原因に。水量をゆるめたシャワーで優しくすすいであげて。顔のシャワーが苦手な子は、お湯をたっぷり含ませたスポンジやタオルを使ってシャンプーをすすいであげると良いでしょう。
背中の上からシャワーをかけるだけでは、きちんとシャンプーをすすぐことができません。脇、お腹、お尻周り、足裏は、すすぎ忘れが多くなりがちなので気をつけて。
ステップ5.リンスをすすぐ
あらかじめ薄めておいたリンスを全身にかけます。かけながら手でしっかりなじませると、毛に浸透します。その後、リンスをすすぎます。
しっかりチェック!すすぎ忘れはありませんか?
すすぎ忘れがあると、皮膚や毛がベタつき、皮膚病の原因になることも。シャワーヘッドを地肌に当て、指でヌルヌルが取れたかを確認しながら、しっかりすすぎましょう。
ステップ6.全身くまなく乾かす
ドライヤーの時間を短縮するため、濡れた毛を絞って水気を取ります。耳や足、しっぽなど、根元から毛先へと絞って。数枚のバスタオルでしっかり拭き、ドライヤーで毛の根元から乾かします。
耳に息をかけると、犬がブルブルっとして水気を飛ばすことができます。
ポイント
タオルドライをしっかり行うと、ドライヤーの時間を短縮できます。生乾きは、ニオイやムレの原因に。脇、足裏、内股は、特に乾かしにくいので湿った毛がないか根元まで確認してください。ドライヤーは温風が熱すぎないよう、体から離して当ててあげて。