期せずして2番組が東京進出を果たし、実力の片鱗を示した福岡のテレビ業界。昨今のテレビ離れに関係者は頭を悩ませているが、ローカル番組はこの閉塞した状況を打破する1つのヒントになりそうだ。
「ここ数年、テレビ界では東京以外で制作される番組の好調さが目立ちます。視聴率ランキングを見れば、上位は『ポツンと一軒家』(朝日放送)、『オモウマい店』(中京テレビ)、『プレバト!!』(毎日放送)、『秘密のケンミンSHOW』(読売放送)など、関西や名古屋制作の番組ばかり。東京の低調ぶりが際立ちます。
地方ローカル番組で伝説になっているのは、大泉洋を生んだ『水曜どうでしょう』(北海道テレビ)です。こちらは北海道のいちローカル番組でしたが、地元で爆発的な人気を得ると、口コミでその面白さが広がり、全国各地で次々と放送がスタート。何度も再放送され、DVDも記録的な売り上げを残し、大泉は全国区のスターになりました。全国各地には、その地域だけで大人気の番組がありますから、目指すは“第2の大泉洋”です」(キー局関係者)
大泉は連ドラの主役、映画の主演、NHK紅白歌合戦の司会など、次々と大役を任される国民的スター。まさにジャパニーズドリームの体現者だが、地方に活路を見出す背景には、キー局の世知辛い事情もある。
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