さて、私は、NHK出身のアナは民放では成功しないと思っている。なぜなら、上司だけではなく、政権にも忖度し、いいたいことの万分の一もいわなかった人間が、「はい、今日からなんでもずけずけといってください」といわれてもいえるわけはないからだ。
いい例が、テレ朝の『報道ステーション』の元NHK・大越健介キャスターである。
人当たりはいいし、スポーツマンで、NHKにしてはわりとものをいっていた感があったが、民放では生ぬるくて聞いていられない。
ましてや、こんどNHKを辞めて日テレの朝のワイドショーに移るといわれている武田真一アナ(51)は、『ニュース7』の司会を長くやり、紅白の司会もやったことがあるNHKの顔ではあったが、NHKの人間としては「ものをいう人」程度である。
文春によれば、早期退職制度を使って家のローンを完済し、民放に移れば年収は1億円といわれるそうだが、あまり期待できないのではないかと思っている。
池上彰もNNK出身だが、彼は一介のアナではなかったし、知の蓄積があったから評論家として成功したのである。
見事期待を裏切って、武田アナが成功すれば脱帽だが、そう甘いものではないだろう。
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