続いて、コロッケ芸人たちは「コロッケあるある」を披露した。
「幕の内弁当があるじゃないですか。中にコロッケがあって。もう、目星はついて、『どのタイミングで食べようか』くらいに考えていて。待望のコロッケを口に入れたら……ホタテやったとき。膝つきますよ。ホタテが悪いわけじゃない。ただ、こっちはいもと思ってるから」(華丸)
わからないでもない。イカリングだと思って食べたら、オニオンリングだったみたいなガッカリ感というか。でも、ホタテフライだっておいしいのに。安岡力也から、「ホタテを舐めるなよ?」と凄まれないか心配だ。
田辺智加(ぼる塾)は、彼女なりの持論を展開した。「冷えてもおいしい」が売りのコロッケだが、その特長に1人だけ異を唱えたのだ。
「私は、『美味しさ=温度』だと思っていて。熱ければ熱いほどいい。正直、熱さで味がわかんなくても、そっちのほうがおいしい。マグマを味わいたい」(田辺)
味がわからないわりに「おいしい」とは、これいかに? でも、美食家は熱いものをより熱く、冷たいものはよく冷たくして食べがちだ。スーパーのコロッケも、冷凍コロッケも、オーブンで温めて食べるとメチャクチャおいしくなる。だから、彼女の言い分もわかる。一方、冷えてても無性においしいのがコロッケパンだったりする。それはそれで捨てがたい。いずれにせよ、田辺の食へのこだわりのエグさは伝わってきた。
さらに、コロッケの持つ良さを訴えたのは伊達だ。
「コロッケって、大衆感があるじゃないですか。友だちの家に行ったとき、お母さんから『コロッケ食べていかない?』と言われたら、『あ、すいません。申し訳ないです』まで、言わなくてよくないですか?」(伊達)
彼は一体、何を言っているのだろう?
伊達 「例えば、『ハンバーグ作ったから食べていかない?』だと、『えっ、本当ですか!? ありがとうございます』になりますけど、『コロッケ食べていかない?』と言われたら、『あ、ありがとうございます』でいいくらいの大衆感がある」
ケンコバ 「すき焼きなんかダメや?」
伊達 「すき焼きなんか、とんでもないです。『いや、大丈夫です。結構です』ってなります。とんかつもダメですね、わざわざですから」
蛍原 「コロッケは?」
伊達 「『え、いいんすか?』でいい」
コロッケ芸人なのに、コロッケを少しバカにしてる伊達。コロッケの存在価値を下に置き、ほのかにコロッケをディスっているのだ。すき焼きを作るより、コロッケを作るほうが実は面倒なのに……。ただ、気軽に1個つまませてくれそうな雰囲気持つのが、コロッケという食べ物だ。それが、伊達の言う大衆感なのだろう。