◆本当の地獄は“下り”だった!

 しかし、登ったらゴールではありません。1385段登ったら、1385段降りなくてはなりません。

「実は、階段って登るよりも降りる方が大変なんです。石の急な階段で、さらに濡れていて滑りやすいんです。滑ったら最後、下までゴロゴロ落ちてしまいそうで。恐る恐る、杖をつきながら、ゆっくりゆっくりと下りました。疲れ切っているうえに、落ちないように夢中で、ほとんど記憶がありません。お土産屋さんが見えたときには、汗だくで放心状態でした」

 達成感というより、意地と根性でこんぴら参りを達成した相原さん。

「わたしの一生に一度のこんぴらさん参りは、びしょぬれでトホホな体験になりましたが、こんぴらさんにお参りできたことはよかったし、パワースポットだけあって、荘厳でした。どしゃ降りの中、修行のように階段を登り、こわごわ階段を下りる珍道中も振り返ってみればいい思い出ですが、さすがに階段が辛すぎてもう行きたくありません(笑)」