◆ここはどこ? 景色にガッカリ

 ですが、山の中腹で、本来なら讃岐平野が一望できるはずの景色が全くと見えなかったそう。

「かなり高い場所まで登っているはずなのに、厚い雲に覆われて、景色は一切見えませんでした。高さも分からないほど景色が何も見えず、疲れもマックスだったので、『ここはどこ? 実はまだ一段も登ってないのでは?』と騙されたような気分になりました」

◆さらに583段り奥宮へ、景色は?

 山の中腹まで785段。奥宮まで行くとなると、あと583段の階段を登らなければなりません。本宮を参拝して帰る人も多い中、ムキになった相原さんは、奥宮を目指します。

「785段も登って、景色も見えず、もうヘトヘト。こんなに疲れる場所は、もう二度と来ないだろうと思ったんです。一生に一度なら、もうあと583段登って奥宮まで見てやろうと思って、登ることにしました」

 奥宮に向かっての階段は、さらに急になり、雨もさらに強まり、傘を差してもびしょ濡れ。さすがに足が動かなくなり、途中の東屋で休憩しながら、意地と根性で奥宮を目指します。

さらに583段り奥宮へ、景色は?
景色は見えないが荘厳な雰囲気の奥宮
「もう太ももが言うことを聞かない、限界!と思いながら登り続けて、やっと奥宮に到着しました。天狗が祀られていると言われる奥宮は雨と霧のせいか、荘厳でした。けれど、ものすごく高いところにいるはずなのに、やっぱり景色は全く見えず…。お店もなく、小さな社殿しかないので、御朱印と、奥宮でしか買えないお守りをいただいて、早々に退散しました」