ただ、有岡に関してはジャニーズ入所前から子役として活動し、俳優としての出演作も豊富なことから「新人扱いはおかしい」との声がある。同賞の公式サイトでは「新人俳優賞は、日本アカデミー賞において受賞歴がなく、原則として映画初出演でなくとも主演・助演クラスの大役を演じ、印象を与えた俳優を対象とします」とされており、規則的には新人扱いでも不思議はないようだが、どうしても違和感がぬぐえず「新人枠にねじ込んだ感」が生まれたことが、今回の賛否の一つの要因になっているのかもしれない。
また、今回の『日本アカデミー賞』は嵐・二宮和也の“リベンジ”にも注目が集まっている。二宮は2021年の第44回で優秀主演男優賞を受賞し、下馬評では「最優秀主演男優賞が濃厚」といわれていたが、最優秀賞に選ばれたのは『ミッドナイトスワン』に主演した元SMAPの草なぎ剛だった。二宮は2016年に『母と暮せば』で最優秀主演男優賞を受賞しているものの、ジャニーズを退所した草なぎに眼前で最優秀賞を獲得されてしまったことで「面目がつぶれた」との声が業界内であがっていた。
今回、二宮は『ラーゲリより愛を込めて』で優秀主演男優賞にエントリーされており、最優秀賞を獲得すれば2年越しで雪辱を晴らせるが、同作は優秀作品賞に選ばれていないことから厳しいという意見もあり、どうなるかは読めないところがある。二宮は23日に更新したYouTubeチャンネル「ジャにのちゃんねる」で、優秀主演男優賞の受賞報告を受けた瞬間のショート動画を公開し、知らされた直後に“喜びの舞”を披露するなど力が入っている様子だ。しかし、新人俳優賞の3人に加え、もし二宮が最優秀主演男優賞を受賞したら「ジャニーズ批判」がより強まるおそれもありそうだ。
授賞式は3月10日に東京・グランドプリンスホテル新高輪で開催され、日本テレビ系で放送されることが決定している。ネット上では早くも物議が起きている状況だが、いずれにしても映画ファンのみならずジャニーズファンからも今回の授賞式は高い注目を集めそうだ。