A. 皮膚石灰沈着症は、犬では副腎皮質機能亢進症の時にみられることがある症状ですが、猫の場合ではこの確認はなされていません。
猫での石灰沈着症はごく少数ですが報告があります。
上皮小体機能の亢進症時には体のいたるところに石灰化がみられることがあります。
腎不全時には体内のカルシウムやリンの比率に異常が生じ、それが原因となって四肢末端で石灰化が起こることが報告されています。
食事で考えていくと、脂溶性ビタミンであるビタミンAやビタミンDの過剰摂取時にも石灰化が起こることがあります。
これ以外に、皮膚の腫瘍に伴い、その周囲に石灰化が生じるということもあります。また、医原性の原因として、ホルモン剤注射によって注射部位の周囲一部分に石灰化が起こったという報告があります。
まず、全身の状態、今までの食事内容の見直し、体内のカルシウムやリンの比率、あるいは腎不全の有無などを確認し、異常があればその改善・治療を行うようにしましょう。
また、再度の石灰化と以前の石灰化の原因が異なる、ということも考えられます。
このため、今回の石灰化部分も切除し病理組織学的検査にだすことをお勧め致します。年齢から考えて腫瘍が原因となって石灰化が生じている可能性もあるからです。
いけやん様のご質問は「治療法を」、となっていましたが、原因が様々に考えられそれに応じて治療法が異なりますので、まず原因の可能性を書かせていただきました。
詳しい治療法・ご説明についてはかかりつけの動物病院・獣医師にご相談をお願いいたします。
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