――最初に受験資格があるから挑戦してみようってモチベーションだけで、難しい勉強に向き合えるものでした?
桜田 確かにそれだけだと難しかったです。やっぱり元々、子供の頃から建築が好きっていうのが大きいですよね。
それからここ数年は、建築系の企業さんからYouTubeとか広告の仕事をちょっとずつお声がけいただけるようになっていたんです。そこで現場のかたとお話をする中で、「やっぱり建築って面白いな」っていう気持ちがどんどん増していって。同時に自分の知識のなさも痛感して、インタビューをしても深掘りできてないって感じられることが増えていました。なので、一から基本的な知識を身につけたくて「受験しよう」って思ったのもありますね。
――例えば日本酒好きのタレントが日本酒の仕事が増え始めたから、日本酒の検定資格を取るのとはまた覚悟もレベルも違うじゃないですか。国家資格なので。また、タレント活動のためにとる資格と、建築士として仕事をしていくというのでも、意味合いが変わってくると思うんですけど、そこはどう考えてますか?
桜田 1回目の試験に落ちたときに結構、挫折を感じまして。生半可な気持ちでは二級建築士なんか絶対取れないし、肩書きが欲しくて勉強しているとしたら建築士を目指している人たちにすごく失礼だなと思ったんです。そこでやっぱり自分の中でタレントと、もうひとつ違う軸として、建築家としての目標を決めないと、勉強のモチベーションを維持するのも大変だし、その後プロの皆さんの中に入っていって建築士としてやっていったとしても「気持ちの差が出ちゃうな」って思ったので、自分の中で建築家としての目標を立てたんですよ。