Tさんが大食いであることはYouTubeラジオ『金属バットの声流電刹』などでうかがっていたのだが、良い意味でも悪い意味でもすさまじい夜となった。1軒目「ホルモン」、2軒目「タイ料理」、3軒目「寿司」、4軒目「バーでどん兵衛」、2軒目から合流した金属バット友保さんもめちゃくちゃ引いていた、大阪恐るべし、友保さんが引くんだからよっぽどだ。Tさんは4軒目を出た後「シフォンケーキが食べたい」と言っていた、怖すぎる。4軒目なんて友保さんとどん兵衛を食べるというとてもエモい状況だったのにもかかわらず、己との戦いでそれどころじゃなかった。

 ちなみにKさんのほうは格闘技の全日本大会で入賞するほど屈強な男で、僕をシバくなら「ボディ殴った後にヒザ蹴りしてもう一発ボディ」と言っていた。今後絶対にシバかれないように仕事をしなければならない。日本一食べるマネージャーと日本一強いマネージャー、吉本は社員にも逸材がいる、向こう100年安泰だと思った。夜6時に始まった「くいだおれツアー」は、明け方3時30分にお開きとなった。

 吉本の「なんばグランド花月」、そして新しいムーブメントを起こしつつある「楽屋A」、2つの劇場、そしてそこにかかわる人全てに「大阪の笑い」が詰まっていた。便利な世の中になったとしても、しっかりと現場に足を運ぶことの大切さを再認識することができたとても有意義な旅だった。今年もたくさん劇場に通いたい。

(編集/斎藤岬)