圧巻はその後に出てきたシャンプーハット、最近は関東で彼らのネタを見る機会が減っていたのだがとにかく声が出ていて感動した。NGKの800キャパを揺らすためにはあの大声はとても大事だし、2人の濃い顔がとてもNGK映えしていた。さらにそこから「チッチキチー」でおなじみ大木こだま・ひびき師匠、そしてトリは桂文枝師匠で締める盤石ぶり。文枝師匠に至っては最近の出来事であろうバッチバチに仕上がったエピソードトークを披露していた、御年79歳、すげえ。

 ここまでで十分お腹いっぱいなのだが、休憩をはさんでからがっつり吉本新喜劇。座長のすっちーさんが「漫才の前にアメを配る」でおなじみ元ビッキーズなことは知っていたのだが、すっちーさんの右腕のツッコミ役、千葉公平さんがどこかで見たことある顔だし聞いたことある声だと思って後で調べたら、元ハローバイバイ「都市伝説を言わないほう」の金成さんだった。ビッキーズとハローバイバイが新喜劇の屋台骨を支えるようになるなんて、お笑いって面白い。

 NGKの本公演を初めて観て感じたのは、とにかく客層がバラバラなこと。年始すぐの公演だったので修学旅行生はいなかったが、子どもからお年寄りまで老若男女いろんな世代のお客さんがいて笑うポイントがそれぞれ違うのが面白かった。そんな中でたまに起こる、全員が大爆笑する「全てがバチっとハマる瞬間」は圧巻だった、これは配信じゃ絶対に味わえない。金属バットの2人が最終的な目標として「NGKの本公演に出ること」と言っていたのが少しだけわかった気がする。あのステージであの客全員を笑わせるのは並大抵のことじゃないし、それができてこそ本当の意味で一人前の芸人なのかもしれない。

 NGK本公演を見学させてもらった後、たまたま本社にいたDr.ハインリッヒのお2人と作家の吉岡さんに新年のご挨拶、これでもかと「大阪やなぁ」を感じる。その後、金属バットの元マネージャーTさんと、現マネージャーKさんに「大阪くいだおれツアー」に連れて行ってもらった。