バイトをしながらロースクールに通っている水沢拓磨(前田拳太郎)は、司法試験以外は興味なしの合理的なスタンスの側の生徒だったため、実務演習のために過去事例をとことん調べたりと積極的な姿勢も見せたのは少々意外だったが、多くの合格者を出す「藍井塾」に入るため“藍井にアピールしたい”という思いが働いたか。一方、藍井チームに入った照井雪乃(南沙良)と真中信太郎(高橋文哉)は手ごわそうで、特に真中は、柊木の指導に感心した様子を演じながら、裏では別の顔を見せていた。
反発する生徒をまっすぐな教師が導いていくという学園ドラマの王道的展開を見せた『女神の教室』初回だったが、ロースクール運営に関わる大人たちもさまざまな事情を抱えているようで、こちらも見どころがありそうだ。藍井は、柊木とは“水と油”の考え方で、生徒のみならず教員も恐れる“最凶”のキャラクターが雫と持論をぶつけ合うディベートシーンは本作の核のひとつとなるだろうが、学院長の守宮には、藍井にあえて柊木をぶつけたのには何か狙いがあるようだ。警視庁捜査一課の刑事・風見颯(尾上松也)が守宮のもとを訪れていたのと関係があるのだろう。柊木との出会いによって藍井がどのように変化し、風見が調べている“事件”とどのように関連していくのか。柊木がかつての恩師である守宮のもとに派遣されたのは偶然だったのか。
放送冒頭では、司法と裁判の公正さを表す女神「テミスの像」と重なり合う形で登場した柊木。今後、“女神”がロースクールと関わる人々にどのような影響を与えていくのか楽しみだ。