噂によると『はじめてのおつかい』はかなりの数の撮影をした中から、展開がより面白くなったものを放送しているそうです。ということは、出演したい人の数が減ればクオリティは下がっていくということ。「出演者が得をする」「出たい人がたくさんいる」という部分でも『はじめてのおつかい』は優良な企画と言えると思います。

 大人から見ればただのおつかいですが、子どもにとっては大冒険。親から告げられた買い物の内容を覚えるのも、目的地に迷わず到着するのも至難の業。安全は確保されていながらも、おつかいの道中では様々なトラブルが発生します。視聴者は親目線で常に緊張感を持って子どものおつかいを見守り、いちいちハラハラさせられます。「ハラハラ」という言葉を使いましたが、この番組で感じるハラハラは、他の番組を見た時に感じるハラハラとは異質のものだと思います。母性や父性から湧き出るハラハラというか、それは温かい感情のような気がします。

 そして、「笑いあり涙あり」という言葉がありますが、この表現がぴったり当てはまる番組です。ハラハラドキドキしながら見ていたら、時に子どもの言動に笑ってしまったり、時に感動して涙してしまったり。先述したようにこの番組は混じりっけなしのドキュメンタリーですから、演技は一切ありません。100%素の子どもの言動だからこそ、純粋に笑えて、感動も出来てしまいます。この番組を見終わった時に感じる読後感は、他の番組では味わえない、まさに唯一無二のもの。今後、いつまでこの番組が続いていくのか分かりませんが、扱っている内容が世代も国も超えた普遍的なものなので、今のところはいつまででも続いていくような気がします。本当に素晴らしい企画だと思います。それでは今日はこの辺で。