3.ペットの幸せは人の幸せで成り立っている
人はペットが自分にとって大切な存在だからこそ、当たり前の幸せな日常を失ってしまう未来を想像するだけで、不安や恐怖を感じます。これを「予期グリーフ」と言います。
病気が治らないのではないか、いつかこのコがいなくなったらどうしよう…などこの先の喪失を想像して怖くなります。このように予期によって生まれるグリーフは人だけのものでペットにはありません。
ペットはどんなときも自分の「生」に誠実、困難があっても受け入れながらまっすぐに生きていきます。これは人には真似できない才能ですね!
たとえば眼球摘出により視力を失うことになっても、痛みがない生活にさえなれば、自分のペースで適応していきます。視力以外の優れた感覚、耳で音を聞き分け、匂いで場所を確認し、足裏のパッドからたくさんの情報を得ることで、これまでのように歩けるようになるのです。人から見るとまるで見えているかと錯覚するくらい、素晴らしい能力を持っています。
もし人がペットを見て「かわいそうに…」「この先どうなるのだろう」と不安になり「目が見えないなんて不運すぎる」とグリーフを抱えて沈んだ声でペットに話しかけるとどうでしょうか。
いつもの大好きな家族が悲しい声をしている。明るく呼びかけてくれた名前も「大丈夫??」に変わってしまった。
「危ない!」「だめだめ、そっちに行くのは」と注意されて、自由に動くこともできない。ペットの毎日は今まで送ってきた「当たり前の日常」では無くなります。
しかも、ペットにはなぜそうなってしまったのか理由がわからないために、いつもと違う声のトーンや話し方から、ドキッとして緊張を高めてしまい「ペットのグリーフ」が生まれます。
人にグリーフが起こった時、ペットの当たり前の日常が脅かされ、それが「ペットのグリーフ」につながります。人とペットにとって宝物である「当たり前の日常」「安全なホーム」を守っていくことがハッピーライフを続けるヒントです。日常の中で起こる様々なグリーフを上手く受け止め、どんなときもペットの心を元気にする方法を、次回以降詳しくお伝えします。
4.出会いStory マレーシアで出会った愛猫KOTO
犬のリズム(コーギー)スウィング(Mピンシャー)猫のフラット(黒白)リン(キジ白)とマレーシアに引っ越して3か月経った頃です。お散歩中に小雨が降ってきたので急いで帰ろうとした時、リズムが木の茂みに引っ張るので、みると小さな仔猫が。 両目とも目ヤニで汚れ、特に左目は腫れて瞼がくっついている状態。このままでは間違いなく死んでしまう…とにかく家で手当てしなくてはと連れて帰りました。
マレーシアでは借家、すでに犬猫4頭いたため、元気になったら里親さんを探す気持ちで治療。里親も決まりひと安心のはずが…「このコがいたらがんばれる」娘のひと言で始まったKOTOとわが家のハッピーライフ。異国で始まった学校生活。娘には心のエネルギー源が必要だったのです。
▲ KOTO 5週間
娘と仔猫は一緒に成長、ペットたちがお家で待っていてくれるからこそ、慣れない学校生活やカルチャーショックの中、いろいろな困難を乗り越えられたと改めて感じます。
リズム13歳の急逝ではリズムが残してくれたKOTOも大きな救いに。あの日あの時間に散歩に行っていなければ出会えなかったのです。「マレーシアに移住して心が不安定な時期、心を守る相手との出会い」は、やはり必然の奇跡だと思います。
提供・犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)
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