政府は海外に住む日本人に対し、日本の在外公館でマイナンバーカードの交付・更新を行う方針を明らかにしました。2023年の通常国会に法改正案を提出し、2024年までの実施を目指しており、これによって手続きのために日本に一時帰国しなくても済むようになります。
法改正により2024年までに可能に
松野博一官房長官は12月7日の記者会見で、「海外在住の日本人が各国の大使館や領事館でマイナンバーカードの交付や電子証明書の更新手続きができるように検討している」と、明らかにしました。現在、総務省と外務省が調整中としています。2023年の通常国会にマイナンバー法改正案を提出し、2024年をめどに実施する予定です。
現行制度では、海外への転居に伴って日本の住民票から外れるとマイナンバーカードは失効するため、在住する役所への返納が推奨されています。移住後にマイナンバーカードを使って国民年金への加入や確定申告の手続きをする場合は、一時帰国して本籍地市区町村の窓口へ赴き、発行や更新をする必要がありました。
法改正されれば、カードの交付や更新のために必要な本人確認などのやりとりを、在外公館が本籍地市区町村と行えます。手続きが海外でスムーズにできるようになり、在住者にとって大きな負担軽減につながります。
氏名のローマ字表記や西暦生年月日も追記できる
政府は法施行に合わせて、在留邦人が多い都市の大使館や領事館から順次体制を整備する方針です。海外に在住していても手続きしやすい環境を整えることで、マイナンバーカードの利用促進を図ります。
また、法改正案ではマイナンバーカードの券面の一部も見直します。氏名にフリガナを記載し、希望者には氏名のローマ字表記や西暦の生年月日を追記できるようにする予定です。
政府はマイナンバーカードの普及促進に向け、すでに健康保険証との統一や運転免許証との一体化などを表明済みです。海外に在住する日本人も増えていることから、法改正によって在住者の利便性を高め、さらなる普及を目指すとみられます。
執筆/渡辺友絵
流通系業界紙編集部で取材や執筆、編集業務に長年従事し、ビジネス系著書なども発行。現在はライター・編集者として、通販やECを中心に経済、小売、法律、金融、教育、ジェンダーなどの記事を紙媒体やWEB媒体に執筆しています。
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