「根建のシビック」「友保のどん兵衛」の共通点

「根建のシビック」「友保のどん兵衛」はいくつかの共通点がある。

 まず「当人が本当にその商品が好きだった」ということ。画面越しにもその愛が本物であることは十二分に伝わり、嘘偽りない愛が1番人々の心を動かすのだと改めて思った。テレビCMに人気者を起用するのは当たり前だが、女性タレントが牛丼店のCMをしていたりすると「絶対行かないだろ」と思うこともある。だからこそこの2つは視聴者の心に響きSNS上でバズったのだと思う。僕を含むお笑いファンは、根建さんのシビック愛に胸打たれてシビックに乗りたくなったし、友保さんの負けてなおM-1を盛り上げる姿に感動しながらどん兵衛をすすったはずだ、僕は1週間で3回すすった。

 また、素敵なムーブメントにつながった要因として「企業がフットワーク軽く対応した」というのが大きかったと思う。

 多くの視聴者は、大企業であればあるほどフットワークが重そうという先入観があるため、企業側がすぐさまSNSで反応し、次への展開につなげたことで、僕を含む視聴者は驚き、感動したのだと思う。近年この展開スピードがかなり早まっている気がする。僕は専門家じゃないので分からないが、このようなPRは高額なテレビCMよりも効果があるのではないか。上述したように僕はめちゃくちゃシビックに乗りたくなったし、この原稿を書き終えたらどん兵衛を食べると決めている。