その謎を解く鍵は21日、球団から報道各社に配られた1枚のお知らせに隠されていたようだ。
「リリースには12月21日付で藤原球団オーナーの退任、杉山氏の取締役オーナー就任、秦氏の球団代表取締役就任が載っていたが、なぜか順番は藤原氏、杉山氏、秦氏になっている。言い換えれば会長の秦氏よりもただの取締役の杉山氏のほうが会社組織として上に位置付けられているということ。ここに今回の闇が隠されている。肩書きは横に置いておいて、杉山氏がイニシアティブを取ることが明確なのです」(在阪テレビ局関係者)
つまりは、二人三脚体制や阪神が球団の代表権を保有することも「全ては他のプロ野球11球団や阪神側への体裁を保つだけのためで、実効支配は阪急側が完全に握ったということ」だという。
「今までは見えないところで球団を含む阪神側は阪急側に忖度して動いていたが、今後は目に見える形で阪急側の意向が優先させられるということ。何よりも阪神球団を実際に運営する役員は先導役が多いため、誰の意見を優先させて運営しなければいけないか、かなり迷うのではないか」(同)
改めて会社組織の怖さが世間に露呈した交代人事だろう。