給与明細を見てみると、会社から支給された給料の総額からさまざまなものが天引きされていることがわかります。天引き前の「額面」と天引き後の「手取り」の金額差に、驚いたことがある人も多いのではないでしょうか。
この記事では、天引きはなぜ行われているのか、何が天引きされてどう使われているのか、簡単に解説します。
給与明細をチェック!何が天引きされている?
給与から天引きされているものやその金額は、本人の勤務先や収入、家族構成、年齢などによって違います。自分の給与天引きの状況を知りたいならば、給与明細の「控除(差し引くもの)」の欄や源泉徴収票などをチェックしてみましょう。
たとえば、以下のような税金や社会保険料などが天引きされています。
税金
・所得税:個人の所得にかかる税金。国に納付する。
・住民税:「都府県民税」と「市町村民税」を合わせたもの。住んでいる自治体に納付する。
どちらも、教育や福祉といった行政サービスの提供、道路や公園といった公共施設の整備などに幅広く使われています。
社会保険料
社会保険とは、以下の4つのことを指します。
・健康保険
・厚生年金保険
・雇用保険
・介護保険
いずれも「保険」と名の付くとおり、もしものときに支えになる制度です。これらの公的保険に加入していれば、病気やケガで多額の医療費がかかったとき、勤務先を退職したとき、老後を迎えたときなどに、お金を受け取ったり負担を軽減できたりします。
会社の財形や労組
企業が独自に定めたルールや自分の意思によって天引きされる、以下のようなものもあります。
・財形貯蓄の積立金(将来に備えて非課税で貯蓄できる制度)
・労働組合の組合費
など
これらは税金や社会保険料と違い、勤務先によっては制度自体が存在しない場合もあります。