◆今も思い起こされる、先輩・大杉漣の姿

――身近な方では、ひいおばあ様が憧れとのことですが、先輩の俳優で尊敬している人と、その理由を教えてください。

今も思い起こされる、先輩・大杉漣の姿
『天上の花』より
入山「ドラマと映画で何度かご一緒させていただいた大杉漣さんのことは、いまもとても尊敬しています。言葉では言い表せないほど、ひとつひとつにいい思い出があります。いつもとても優しく、温かかったですね。若い人や経験値の浅い人に対しても、まったく変わらぬスタンスで、お芝居のために、作品のために、みんなに声をかけていらっしゃいました。私にも声をかけてくださって、すごく嬉しかったです。役者さんとしてももちろんですが、お人柄が大好きで、そうやって人と接することのできる人になりたいなと思っています」

◆言葉にならない曖昧な“思い”が描かれている

――ありがとうございます。最後に、本作公開へのメッセージをお願いします。

言葉にならない曖昧な“思い”が描かれている
入山「戦争下の話なので、苦しいのかなとか、詩人にスポットが当たっているから難しいのかなと思う方がいるかもしれません。でもとても近くにいる人たちの話だと感じられる作品で、言葉にならない曖昧な“思い”が描かれています。どこか観る方の救いにもなったらいいなと思っています」

(C) 2022「天上の花」製作運動体

<撮影・文/望月ふみ ヘアメイク/美舟(SIGNO) スタイリスト/小川恭平>

【望月ふみ】

70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。@mochi_fumi