第64次南極地域観測隊を乗せて11月11日東京を出発した観測船「しらせ」が、数日のうちに、いよいよ南極の昭和基地に接岸する予定です。

 今回参加しているのは観測隊員69人と乗務員177人。南極では、地球温暖化の影響や地質・生物の観測など、さまざまな研究が行われます。

 1ケ月以上の船旅では、暴風域でおそろしく船が揺れたり、流氷に阻まれて進めなくなったり、オーロラやペンギンが見えたり……。想像もつかない道ゆきですよね。

南極ドローン
2022年12月16日、流氷域で流氷に囲まれる「しらせ」。観測隊に同行しているフジテレビ取材班がドローンで撮影
 ところで、南極地域観測隊といえば、1956年に1次隊と共に南極に行ったカラフト犬のタロとジロが有名です。犬ゾリ隊として19匹のカラフト犬が南極に同行し、予期せぬトラブルによって、やむなく15匹が置き去りに……。1年後、奇跡的に生き残っていたのがタロとジロで、映画『南極物語』(1983年)のモデルにもなりました。

南極観測で活躍したカラフト犬のモニュメント
南極観測で活躍したカラフト犬のモニュメント(国立極地研究所で撮影)