テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(12月11~17日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。

マヂラブ・野田「賞レース時代だからこそ、もっと評価されるべき」

 『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)で新たなチャンピオンが誕生する数日前、興味深い番組が放送されていた。

 14日の『もっと評価されるべき審議会』(フジテレビ系)。劇団ひとりがMCを務め、世間で過小評価されている「もっと評価されるべきもの」を著名人が紹介する番組だ。これまで、グルメや映画、漫画などが「もっと評価されるべき」とピックアップされてきた。

 で、M-1決勝を週末に控えたこの日、プレゼンのテーマは「お笑い芸人」だった。紹介役としてVTRに登場したのは、マヂカルラブリー、銀シャリ、笑い飯、森田哲矢(さらば青春の光)。いずれも賞レースのチャンピオンやファイナリストの経歴をもつ漫才やコントの実力者である。

 マヂラブの2人が紹介したのは、今年NSCを卒業しデビューしたばかりの芸人「かけおち」だ。ツッコミの鈴木ロン毛、中ボケの赤木ぼうず、大ボケの青木マッチョの3人からなるトリオである。

 では、そのネタの内容は――と、書き進めたいところだけれど、彼らのバカバカしいネタは説明すればするほど野暮ったくなってしまう。ので、諦めました。気になる人はチャンネル登録者数210人(2022年12月19日現在)の彼らのYouTubeチャンネルでネタを見てください。

 とにかく、複雑すぎずシンプル、ただただバカな、かけおちの漫才。野田クリスタルは彼らのネタを「オチが読めないだとか、伏線回収だとか、1個もないですね。それでいいんですよね、お笑いって」と評し、次のように語った。

「お笑い芸人=賞レースみたいな時代なんで。そういう意味では、たしかにかけおちは評価されにくいのかもしれないですね。でもまあ、お笑いだからってのを改めて考えてみると、正解なんじゃないかなと思いますね、かけおちっていうのは」

「これをずっとやり続けられたら、僕たちは、賞レーサーは勝てない。この時代だからこそ、賞レース時代だからこそ、もっと評価されるべきだなとは思いますよね」