４．アメリカン・ショートヘアの飼育のポイント
アメリカン・ショートヘアは短毛な分、お手入れは楽ですが、それでもセルフグルーミングの際に余計な毛を飲み込まないよう、そして体の異変に早めに気づけるよう、少なくとも週に1～2回程度はブラシをかけるといいでしょう。
もちろん、耳や歯、爪などのグルーミングは必要になるので、子猫のうちから少しずつ慣らしておくことをおすすめします。
また、その昔、アメリカン・ショートヘアはネズミ捕りを“仕事”としていたため、今でも狩猟本能を秘めています。好奇心が旺盛でもあり、窓辺から外を眺めることを好む傾向にあるので、鳥や昆虫など何かに気を引かれて隙間から脱走したりしないよう、脱走防止対策もお忘れなく。
なお、アメリカン・ショートヘアは成長しきるまでに3～4年ほどかかると言われており、成長を急がず、ゆっくり見守るくらいの余裕も必要でしょう。
５．アメリカン・ショートヘアのかかりやすい病気・ケガ
アメリカン・ショートヘアは健康的な猫種ですが、やはり気をつけたい病気やケガもあります。
たとえば、心臓疾患や肝臓疾患、尿石症、歯のトラブル、毛球症、脱走による事故など。
歯周病は歯だけの問題ではなく、進行すると歯周病菌の毒素が血流に乗って全身に回り、心臓疾患や腎臓疾患など他の病気に悪影響を与えてしまうことがあるので軽く考えることはできません。可能な限り歯磨きをするとともに、日々のお手入れのついでに歯や口の中のチェックもするようにしましょう。
若齢～成猫
子猫～若い猫では、以下のような病気・ケガには気をつけましょう。
事故・ケガ
特に若い猫では好奇心からちょっとした隙間から外に出てしまうこともある。また、誤飲にも注意を。毛球症
毛づくろいの際に飲み込んでしまった毛が吐き出しも排泄もできない場合、最悪、腸閉塞を起こし、手術が必要になることがある。
成猫〜高齢猫
そして、成猫～高齢猫では、以下のような病気に注意が必要です。
尿石症
成分により、いくつか種類がある結石の中で、猫ではシュウ酸カルシウム結晶とストルバイト結晶が多いと言われる。肥大型心筋症
心臓の左心室の伸筋が肥厚することで心不全を起こす心臓疾患。アメリカン・ショートヘアでは遺伝的にこの病気を発症することがある。関節トラブル
コーネル大学の猫保健センターによると、中年期～10歳以上の猫のほとんどが関節炎をもっているという研究結果もあるそう。腫瘍・癌
高齢になるほど腫瘍・癌のリスクが高まる。皮膚腫瘍の場合、猫では半数以上が悪性と言われる。認知症
食事やサプリメントで認知症予防を心がけるとともに、シニア期に入ったなら愛猫の行動にも注意を。
６．アメリカン・ショートヘアの平均的な寿命は？
アメリカン・ショートヘアの平均的な寿命は、一般的に15歳～20歳程度と言われます。
一般社団法人ペットフード協会の「令和3年全国犬猫飼育実態調査」では、日本の猫の平均寿命は15.66歳。これを見る限りでは、平均的な寿命の猫種と言えます。
７．まとめ
アメリカン・ショートヘアは野生を思わせる美しいビジュアル、中庸なサイズ、そして人好きで穏やかな気質であることが魅力です。
飼いやすい猫の筆頭に挙げられますが、それは手間をかけなくてもいいという意味ではありません。やはり子猫の頃からのコミュニケーション、健康管理、食事、運動などが大事となります。どうぞ良い出会いのもと、楽しい猫ライフをお送りください。
※猫は生き物であるため、寿命や性格・気質、行動、健康度などには個体差があります。
提供・犬・猫のポータルサイトPEPPY（ペピイ）
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