歯磨きをしようとしても、なかなか思うように磨かせてくれないねこちゃんは少なくありません。
愛猫の歯周病予防のためにも歯磨きがはとても大切です。
そこで今回は、猫の歯磨き方法についてご紹介していきます。猫は、いきなり歯を磨くと激しく抵抗してしまうこともありますが、少しずつ慣らしていくことで、比較的スムーズに歯を磨けるようになる可能性もあります。
嫌がるからといってあきらめずに、ねこちゃんの健康のためにも、歯磨きを習慣にしてみてください。
(監修:もみの木動物病院・獣医師 村田香織先生)
1.まずは動物病院で検査を
歯みがきをする前に、愛猫が口内炎や歯周病になっていないか病院で診てもらいましょう。歯みがきをしようとしても嫌がる場合は、口内炎や歯周病などの口腔内疾患が発症していることも考えられます。
一度、痛い思いをすると歯ブラシを嫌いになってしまうので、まずは愛猫の口内を健康な状態にしてあげましょう。
2.歯みがきに慣れるための3つのステップ
いきなり歯ブラシを口の中に入れてしまっても多くの猫は嫌がってしまいます。
そこでまずは、歯ブラシに慣れさせていきます。実は、歯ブラシの感触やは猫の舌に似ているため、ブラッシングも気持ちいいと感じてもらいやすいんです。具体的には、次の3ステップで挑戦してみましょう。
- ステップ1.顔まわりや体をブラッシング
- ステップ2.口の周りを触る
- ステップ3.歯ブラシで磨く
ステップ1.顔まわりや体をブラッシング
まず愛猫に歯ブラシに慣れてもらうため、顔まわりや体をブラッシングしてみましょう。例えば、愛猫が機嫌よくリラックスしてゴロゴロしている時に、歯ブラシで顔まわりや体を軽い力でブラッシングします。
猫ちゃんに「歯ブラシって気持ちいい」と思ってもらえるよう、さりげなくブラッシングしてみましょう。
ステップ2.口の周りを触る
愛猫が歯ブラシに慣れてきたら、次に口周りに触れるように進めます。以下の段階を踏むとスムーズに行えるようになるので、意識して触ってみましょう。
- 歯ブラシで口の周りに触れる
- 慣れたらもう少し長く触れる
- 触れる時間を長くし、唇をめくる
歯ブラシで口の周りに触れる
歯ブラシで顔まわりをブラッシングしながら、歯ブラシを持っていない方の手で、口のまわりにそっと触れてみます。最初はここまででストップします。
慣れたらもう少し長く触れる
口まわりに触れることに慣れてきたら、もう少し触れる時間を長くしていきます。
触れる時間を長くし、唇をめくる
触る時間を少しずつ少しずつ延ばしながら、愛猫の唇をめくる練習をしましょう。
ステップ3.歯ブラシで磨く
愛猫が触られることに慣れてきたら、いよいよ歯ブラシを使って歯みがきをします。以下のように段階を踏むと、愛猫の歯みがきへの抵抗も和らぎます。毎日、短時間でいいので少しずつ行うようにしましょう。
- リラックスしている時に歯ブラシを当てる
- 慣れたら少しだけ時間を長く歯ブラシを当てる
- 磨ける範囲を広げていく
リラックスしている時に歯ブラシを当てる
愛猫が顔まわりのブラッシングでリラックスしている時に、そっと唇をめくって歯ブラシを当てます。最初はここまででストップします。
慣れたら少しだけ時間を長く歯ブラシを当てる
歯ブラシを当てることに慣れてきたら、少しだけ長く、ササッと歯ブラシを当てます。
磨ける範囲を広げていく
毎日少しずつ、磨ける範囲を広げていきます。慣れてからも、一日で全部の歯を磨こうとせず、「今日はここまで、明日はここから」と、小分けに区切って、短時間でも毎日歯みがきする習慣をつけましょう。
3.より楽にきれいに磨くための2つのポイント
愛猫の歯みがきの知っているとよりきれいに磨けるポイントを2つご紹介します。
- ポイント1.おやつをあげながら歯みがきする
- ポイント2.汚れやすい歯を知っておく
ポイント1.おやつをあげながら歯みがきする
猫は虫歯になりにくいので、歯みがきしながらおやつをあげても大丈夫です。ドライフードやおやつを用意して、歯みがきするのも、愛猫に歯みがきに慣れてもらうコツです。
ポイント2.汚れやすい歯を知っておく
汚れやすい歯は決まっています。特に丁寧に磨けるよう、どの歯が汚れやすいかを知っておきましょう。汚れやすい歯は以下の箇所です。
- 上下の犬歯
- 一番大きな臼歯
- 奥側の臼歯
この3点が特に汚れやすいので、丁寧に磨いてあげましょう。