バスケットボール漫画の金字塔として知られ、国内コミックスのシリーズ累計発行部数は1億2000万部以上を誇る『SLAM DUNK』(集英社、作・井上雄彦氏)。その新作アニメ映画『THE FIRST SLAM DUNK』が、12月3日に公開初日を迎えた。同5日発表の「国内映画ランキング」(興行通信社調べ、12月3~4日)によると、公開初週の土日2日間で84万7,000人を動員し、興収12億9600万円をあげ、初登場1位に輝いたが、「ネット上では賛否が分かれている」(芸能ライター)という。
湘北高校バスケ部に入部した不良少年・桜木花道が、チームメイトや他校のライバルたちと切磋琢磨しながら成長していくさまを描いた『SLAM DUNK』。1990年10月から96年6月まで、「週刊少年ジャンプ」(同)にて連載され、93年にはテレビ朝日系でアニメの放送がスタート。劇場版も4作制作され、当時の日本に空前のバスケブームを巻き起こした。
昨年1月に原作者の井上氏や、東映アニメーションが新作アニメの製作を発表すると、続編を待ち望んでいた往年のファンから歓喜の声が上がっていたが……。
「映画公開1カ月前の11月4日に東映アニメーションの公式YouTubeチャンネルで配信された特番で、声優陣がテレビアニメ版から一新されていることが明らかに。すでに特典付きの前売り券が発売された後だったこともあり、ネット上では『オリジナルの声優さんでやってほしかった』『なぜ変更する必要があるの?』『前売り券を買ったこと、後悔してる』などと不満が続出し、大炎上に発展したんです」(芸能ライター)
その後、映画公式Twitterは「【みなさまへ】」と題した声明文を発表。「たくさんの反響をいただいている中で、 作品を楽しみにしてくださってる方々のさまざまな思いを受け止めております」「私たちは、スラムダンクを昔から愛してくださってる方も、 はじめて見る方も、とにかく楽しんでもらいたい、という思いで制作を続けてきました」(原文ママ、以下同)と説明した。
直接明言はしていないものの、これらの言葉は、声優変更をめぐるファンの批判に対する釈明とみられる。しかし、ネット上では、「声優変更は仕方ないにしろ、もっと早く告知するべきだった」「前売り券発売後の情報後出しはせこい」など、かえって火に油を注ぐ結果に。
「こうして公開前から大きな注目を集めることとなった『THE FIRST SLAM DUNK』。ネット上では、実際に映画を見た人から、『ストーリーが良くて見応えがあった!』『新しい作品と思って見たら納得できた』『期待はずれだった』『旧アニメのテイストを期待して見に入ったらガッカリした』など、賛否両論が寄せられています」(同)