ひらひら舞う蝶は優雅さ漂う美しい生物ですが、黒い蝶はどことなく不吉な感じがする事も。今回は、そんな黒い蝶のスピリチュアルな意味や迷信について詳しくご案内して参ります。気になる黒い蝶をご覧になった際に、その意味を理解する手がかりにお役立てください。

黒い蝶には不吉な意味や迷信がある?

蝶はあの世とこの世を結ぶメッセンジャー!

ひらひらと優雅に空を舞う蝶は昆虫の中でも特に神秘的な美しさがありますよね。そんな蝶は、昔から多くの国や地域で神や仏、または死者からのメッセージをこの世へと運んでくるメッセンジャーと考えられていました。

私達の前にふっと現れて、ひと時、ひらひらと周りを飛んだ後、再びどこへともなく静かに去っていく蝶。そんな蝶を目にすると、そこに何かしらスピリチュアルな意味合いの存在を感じるのは、時代や国を超越し、多くの人に共通する感性なのかもしれませんね。

黒い蝶はどこかまがまがしく不気味!

古来より神秘的な存在と捉えられてきた蝶ですが、中でも黒い蝶は、不吉な雰囲気を感じる事も少なくありません。やはり黒は喪の色という事で、ひらひらと飛ぶ黒い蝶を目にすると、どことなくまがまがしい雰囲気を纏っているかのように感じる事も。

また、黒い蝶はミステリー小説などでも死と関連付けられ登場する事も多く、とにかく不吉なイメージがついて回ります。特に、大きな黒い蝶を頻繁に見かけたりすると、何か悪い事が起こるサインなのでは?と心配になってしまうのも無理からぬことですね。

日本で見かける一般的な黒い蝶の種類とは?

アゲハ蝶

捉え方によっては不気味にも思える大型の黒い蝶ですが、クロアゲハ、カラスアゲハ、ジャコウアゲハ等、アゲハ蝶のいずれかと考えて、恐らく間違いないでしょう。様々な種類があるアゲハ蝶はとても身近な蝶の種類で、自然の中だけでなく街中や公園などで見かける事も珍しくありません。

また、アゲハ蝶は、成虫になると毎日同じルートで飛ぶ習性があるとの事なので、黒い蝶を同じ場所でよく見かける場合は、たまたまそこが、特定の蝶の通り道とも考えられます。という事で、最近、黒い蝶がよく目に留まるなんて場合も、余り悪い風に考えない事が大切ですね。

クロヒカゲ

薄暗い林の中など日陰を好んで生息するクロヒカゲは、焦げ茶色をした丁度モンシロチョウ位の大きさの蝶ですが、個体や光の加減によっては黒く見える事もあります。

因みに、クロヒカゲは、樹液だけでなく動物の死骸や糞などにも群がる習性があるため、上の画像のように集団で見かける事があるのも特徴の一つ。集団の黒い蝶を目にすると、状況によっては少し気味悪く感じてしまうかもしれませんね。

スミナガシ

スミナガシは、市街地では見かけない種類の黒い蝶ですが、雑木林などに広く生息しているので、自然の豊かな環境では目撃する機会があるかもしれません。青みを帯びた黒を基調に白斑があるのが特徴の中型の蝶です。

蝶というと、昼間の明るい陽光の中で優雅に飛ぶイメージがありますが、スミナガシは日中は余り活動せず、夕方にかけ活動が活発になるのが特徴です。夕暮れ時の林で黒い蝶を見かけたりすると少し不気味に感じるかもしれませんね。

黒い蝶にまつわる不吉な迷信やスピリチュアルな意味とは?

黒い蝶が家に入ってくると家人が死ぬ!

黒い蝶は不吉な意味?迷信やスピリチュアルなメッセージとは?
(画像=『BELCY』より引用)

さて、黒い蝶に関しては世界中に様々な迷信がある訳ですが、中南米やアフリカ、中国など世界の多くの地域では、黒い蝶が家に入ってくると家人が死ぬという迷信があるといいます。また、黒い蝶が家の四方にとどまっているのは、家人が死ぬ前触れだという迷信も南テキサスには存在しているとの事。

よく虫の知らせとも言われますが、日本にも、蝶が部屋や仏壇に入ってくるのは死の前触れとの迷信が存在しています。ただこの場合、必ずしも蝶の色は黒とは特定されていないようですね。他にも『夜更けに無数の蝶に道でまとわりつかれると病で死ぬ』との迷信が高知県にありますが、黒ではなく白い蝶との事ですよ。

黒い蝶は死者の化身!

蝶をスピリチュアルな意味で死者の化身と捉えるのも、洋の東西を問わず広く浸透している概念です。日本でも蝶は昔から死者の化身とされていて、平安時代の和歌などでも弔いの歌には蝶が詠まれているものが数多く残っています。

また、ハロウィンの起源を持つ文化としても知られるケルト文化でも、蝶は死者の魂と捉えられていたのだそうです。特に家の中に入ってきた黒い蝶は、あの世で居場所のない家人の魂が行く場所がなく黒い蝶と化して生前の家に舞い戻ってきたものという迷信が。

少し気味の悪い迷信ですが、行き先を定めずひらひらと舞う蝶が家の中にとどまっていると、やはりどことなく不気味ですよね。そんな黒い蝶が未練がましく生前の家に居つく死者の魂をケルトの人々に連想させたとしても不思議ではないかもしれません。

黒い蝶はずる賢い魔女が変身した姿!

西洋には、黒い蝶は魔女が変身した仮の姿という迷信も存在しています。魔女の存在が信じられていた時代、家の中に入ってきた黒い蝶は、家人に隠れて食べ物をくすねるため魔女が蝶に化けてやって来たと考えられていたのだとか。

様々な生き物に化ける事ができるとされる魔女ですが、黒い蝶も魔女の化身のひとつ。もしキッチンに迷い込んできた黒い蝶がしつこく食べ物にとまっていたら、それは魔女の仮初の姿なのかもしれませんよ。

黒い蝶の夢はトラブルに巻き込まれるサイン!

夢占いで黒は絶望を表す色とされています。その事から黒い蝶が夢に出てきた場合は不吉な意味でとらえられる事もあります。特に、孤独や不安感を感じている状況で見た黒い蝶の夢なら、運気が下がるサインと言われています。

夢の中に黒い蝶が現れ、特に嫌な気持ちで目覚めた場合は、近くトラブルに巻き込まれる暗示の事もあるため、十分に身辺に注意を払って慎重に行動するよう心掛ける事が大切ですよ。