『耳をすませば 』のキャラクター・雫&聖司
『耳をすませば』にはいろいろな登場人物がいますが、中でも特に外せないのが主人公、月島雫と、準主役ともいえる天沢聖司です。ここでは2人の性格や背景などについて詳しく解説していきます。作品を視聴する前に一読すると、より映画が楽しめることでしょう。
読書が好きな「月島雫」
月島雫は、図書館勤務をしている父親に似たのか、無類の読書好きとして知られています。夏休みには20冊の本を読破するほどの本好きです。
性格は明るくて快活で、友達が多いものの、家では無口で反抗心をむき出しにすることもあります。本人は意識していませんが、実は男子から告白されるなどモテキャラという一面も持っています。
物語が始まることを期待して、電車内で見つけた猫の後を追うなど、好奇心に任せて少し無謀な行動に出ることもあります。天沢聖司と出会い、彼が夢に向かって突き進んでいる姿を見て刺激を受け、自分だけの物語を書こうと決心します。
そしてこの月島雫の書いた物語というのが、後に映画化された『猫の恩返し』であるというオチもあるので、意識しながら見てみると、より面白く感じるかもしれません。
バイオリン職人を目指す「天沢聖司」
天沢聖司は天沢家の末っ子で、月島雫と同じ中学に通う3年生です。『地球屋』のオーナーである西司朗の孫でもあり、月島雫は西司朗との交流がきっかけで、嫌な男の子が実は探していた天沢聖司だということを知ります。
天沢聖司はイタリアで修業を積んでバイオリン職人になることが夢と語っており、劇中では実際にイタリアへ渡り、バイオリン職人になれるのかどうか、短期留学もしています。
実は以前から月島雫のことが気になっており、彼女の前に自分の名前を図書カードに記入するため、必死で借りていた事実も明かしています。
かっこいいは間違い?天沢聖司のやばさを検証!
劇中では、天沢聖司のかっこよさに心を奪われる視聴者も少なくありません。ここでは、かっこいいという単純な言葉では片付けられない、天沢聖司のやばさについて検証していきます。一体どの点がやばいのか、チェックしてみましょう。
天沢聖司のやばさ①雫が読みそうな本を先に借りている
月島雫が図書室で本を借りると、必ずと言ってよいほど、その図書カードには天沢聖司の名前があります。さすがの天沢聖司も、図書室の本全てを借りているわけではないでしょう。つまり、月島雫が借りそうな本を選んで、先に借りているということになります。
仲の良い友達ならまだしも、最初、月島雫は天沢聖司の姿と名前が一致していないほど、2人の間には距離があったことが分かります。にもかかわらず、月島雫の好きそうな本を把握しているというのは、少し怖いかもしれません。
天沢聖司のやばさ②なぜかタイミングよく登場する
アニメだけでなく普通のドラマや映画でもよくある話ですが、『耳をすませば』の中でも、天沢聖司がいつもタイミングよく登場することに疑問の声が挙がっています。恋愛ストーリーにはあるあるの設定ですが、ここぞというときに天沢聖司が必ず姿を現します。
そのことから、視聴者の中には天沢聖司は月島雫を陰から見守っているか、ストーキングしているのではという声も上がっています。あまりにも登場するタイミングが良すぎると、過剰に感じてしまうので、ほどほどが良いようです。
天沢聖司のやばさ③学校ではすれ違っても無視
天沢聖司は月島雫の前に絶妙なタイミングで毎回姿を現すものの、なぜか学校内ではすれ違っても月島雫のことを見ようともせず、無視を決め込んでいます。お互いにすでに知り合っている仲なのに、すれ違っても挨拶をしないのは不自然です。
そのツンデレぶりに、月島雫は心惹かれてしまったのかもしれません。ある意味、天沢聖司の心理作戦に月島雫はぴったりとはまってしまったとも言えます。実際の恋愛でも、こういったテクニックを応用してみたいものです。
天沢聖司のやばさ④完璧すぎる「カントリーロード」の演奏
劇中では、天沢聖司が月島雫の前で即興で「カントリーロード」をバイオリンで弾く場面があります。バイオリン向けの曲はほかにもあるものの、なぜかあえて「カントリーロード」を選んだ天沢聖司に視聴者からは「完璧すぎる」という声も上がっています。
最初に月島雫がベンチに忘れた「コンクリートロード」の歌詞を見たときから、きっと陰でこっそりと練習していたのでしょう。いつか披露する日のために陰で練習し、披露するときは、まるで前から弾けていますと言わんばかりにさらっと演奏した天沢聖司に、月島雫も心を動かされていました。
天沢聖司のやばさ⑤雫の家を特定して待ち伏せ
物語の最後の方で、天沢聖司はイタリアへ2カ月間、バイオリン職人になるための準備のためにイタリアへ行っています。そして月島雫に会いたいがために、予定していた帰国日を一日早めて、早朝に月島雫の家に行き、彼女の部屋の窓の下で待ち伏せしていたのです。
まず、それまで訪れたことがない月島雫の家を特定している段階で少しびっくりします。さらに月島雫の部屋がどこにあるのかもめどをつけ、無言で自転車にまたがり外で待ち伏せしている時点で、ストーカー的な怪しさを感じます。
明け方、ふと目が覚めた月島雫は、なんとなく窓の外を見ます。するとそこには、まだイタリアにいるはずの天沢聖司がいて、2人は運命を感じるのです。一見するとストーカー的行為も、ハンサムで向上心のある天沢聖司がすることにより、どこか怪しさが忘れ去られた印象です。