『ねほりんぱほりん』転売ヤーは、情報弱者が情報弱者を食う詐欺まがいの連鎖?
ユーリさんは、フリマアプリで安く購入したブランド品を、同じフリマアプリで高値で転売しているそう。「3万円で仕入れたものが、キレイに写真を撮るだけで8万円で売れたんですね。それ見た瞬間に『買う人いるんだ~(笑)』って。『正規品で買ったおうがよくない?』って思いました」と、購入者をあざ笑う彼女だが、転売の基礎は30万円を払って「転売コンサル」を受け、「師匠から教えてもらった」とのこと。
「(フリマアプリの)ページのリンクを送るんですよ、師匠に。送ったら『これは〇〇円までなら仕入れOKです、これは偽物です』っていうのを教えてくれる」システムだそうだ。与沢翼に憧れ、怪しげな「転売コンサル」を師匠と呼んで30万円払うとは……ユーリさん自身も情報弱者側に入るのではと思えてくる。
師匠の教えを実践し、儲けを得るようになったユーリさんは、やがて自らコンサルに回るように。「Twitterで『稼ぎたい』ってつぶやいてる人とか、お金に関するインフルエンサーをフォローしている人に対して、ローラー作戦でDMを送りまくる」方法で、年間20人ほどの顧客をゲット。1人30万円で転売コンサルを行ったそうで、それだけで600万円稼いだことになる。情報弱者が情報弱者を食う詐欺まがいの連鎖にしか見えないが、「それで最終的に独立しました!」と得意げに語るユーリさんに、やはり罪悪感はなさそうだ。
現役弁護士のタイヘイさんは、もっとお遊び感覚。「遊ぶ金ほしさ」のため、5回司法試験に落ちたロースクール時代から転売に手を染め、「けっこう簡単で、インターネットに(転売の)情報が普通に落ちてるんですよ。転売情報ブログみたいなものが『これ売れるぜ』って書いてあって」と明かした。
『ねほりんぱほりん』転売ヤーは、罪の意識がほぼない
ヒロシさんは転売に後ろめたさがあるようで、「転売ヤーっていうのはもう存在しなくてもいいかなと」「俺らがいなければ確実に買える人たちは存在してるんで」「将来的には辞めたいです」と語っているが、ほか2人には罪の意識がほぼなさそうなのが印象的だった。
ユーリさんは「自分だったら絶対買わないけど、買っちゃう人いるんだーって。それはそれでいいかな」と笑い、タイヘイさんは「私はむしろ、ありがとうと言ってほしい」と主張。
「だって並ばずに買えたり、本当は買えなかったものを買えたりしますよね。ちょっとマージンはもらいますけど」「基本的に品薄っていうのは供給側が悪いんですよ。売れるTシャツは2倍作ればいいんですよ。文句言われるのは転売ヤ―ではなくメーカーだと思います」と持論を展開する。
本業・弁護士のステイタスを掲げ、「弁護士業って、事件が1個クローズすると100、200万入ったりすることってまあまああるんすよ。プレステ5(の転売)で1台、2台売って3万、6万入ったって何なの? っていうとこで。正直、生活がどうとうことでは全然ないんですけど」と視聴者を煽りつつ、「(転売が)趣味なんですよね」「得することがレジャーなんですよ。スーパーで卵が50円で売ってたら、ちょっと寄ってこうかなってなりません? 同じです」と言ってのけた。
法の隙をつき、罪悪感もほぼない転売ヤーを撲滅することは難しそう。転売ヤーに憧れる人を増やすのではなく、転売ヤーに怒りを抱く人を増やすのが撲滅の第一歩なのかもしれない。その意味では、視聴者をイラつかせたタイヘイさんは、いい仕事をしたといえそうだ。
提供・サイゾーウーマン
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