◆「まずい」という発言は、覚悟が必要。その効力は?
私は投稿者の方にもの申したいとか、トップバリュのそうめんを過剰に擁護するつもりはありません。何よりも私が大切にしたいのは、この商品をおいしく食べようと工夫をして、実際にポジティブに味わっている人がいるという事実です。
例えば、食べ盛りの子どもをたくさん育てる家庭を想像してみましょう。私も小学生の子どもを育てる母親の立場であり、「なるべく安く、なるべくおいしく」を目指して家計・料理の工夫をしています。ですからこのそうめんの存在はありがたくもあり、同じように日々奮闘しているパパ、ママの中でこのそうめんを買っている方がいるとしたら、投稿内容に不快感を抱いて欲しくありません。おいしいと思って食べている人の日常をむやみに否定することにならぬよう、ただただ願うばかりです。
一方で、特定の食べ物について「ひどい・まずい」と評価する自由もありますから、私は投稿者の方に対して意見や要望は一切ありません。しかしながら科学的な計量分析を除いて、おいしい・まずいは主観的要素が大きく、完全なる客観的評価が難しいこと、先述のように不特定多数の大切な日常を否定する可能性がありますから、「まずい」という発言には“覚悟”が必要であるとは思います。
そして何より、消費者から選ばれないものは売れずに自然淘汰されていくはずですから、自分が本当においしい食べ物に出逢いたいのであれば、発言以上に“消費行動”の方が最終的には確かな力を持つことを意識しておくことが効果的でしょう。
◆ベストプライス素麺のおすすめレシピ
ということで最後に、私がこのベストプライスの素麺をどうやって食べているか?のご紹介です。ベストプライスの中には数々の名品があり、ここではそれらを駆使した「コク旨ビビンそうめん」、とってもおいしいので作ってみてくださいね!
■「コク旨ビビンそうめん」の作り方
【材料(2人分)】
そうめん(※)200g、キムチ(※)大さじ5~6、焼肉のタレ(※)大さじ2、ごま油(※)大さじ2、鶏むね肉1枚、キュウリ1本、温泉卵2個、きざみのり少々、塩少々
【作り方】
・鶏むね肉はレンチンなどで蒸し鶏にして細かく切っておく。キュウリは細切りにして塩もみをしてしぼっておく。
・そうめんを30秒短くゆでて、冷水で冷やし、ボウルの中に冷やしたそうめん、具材、調味料を入れてよく和え、温泉卵ときざみのりをトッピングする。
ぜひ試してみてくださいね!
※イオントップバリュ ベストプライスの商品を使用しました。
<文/スギアカツキ>
【スギアカツキ】
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12