◆今年になってさらに「胃の負担」を感じる

次に、胃の不調を訴えている人に対して「今年に入って、胃に負担を感じる生活になったと思いますか」と聞いてみたところ、半数近い45.5%の人が「なったと思う」と回答(※3)。

※3 「なったと思う」12.8%+「ややなったと思う」32.7%

胃の不調
コロナ禍も3年目になり、さまざまな規制や行動制限も緩和され、生活スタイルがウィズコロナへと変化しました。このような環境の変化に慣れないこともあり、新たなストレスを抱えている方も多いのかも知れません。

コロナ マスク
◆「胃の不調」はどんな対策をすればいい?

「胃に負担を感じる生活になった」と回答した人に「胃の不調が起きないよう、どのような対策を行っていますか?」 と聞いたところ、「食べ過ぎない」が46.3%と最も多い結果に。次いで「食物繊維をとる」が32.4%、「乳酸菌をとる」31.6%、「十分な睡眠をとる」31.45%と続きました。

胃の不調
この結果に関しては三輪先生も良い対策だとうなずきます。

「胃の不調の原因である自律神経を安定させるためには、『十分な睡眠』『三食食べる』など、つまりは規則正しい生活が最も手っ取り早い方法です。それはとても良い対策だと言えます。例えば、3時間しか寝ていない人と、十分寝ている人を比べた場合、3時間の方が過敏に胃への刺激に反応することが分かっています。あまりよく眠れていない人で、胃の症状を訴える人は多いのですよ」

睡眠
そして、直結する食生活の改善方法は?

「食べ過ぎると胃酸が逆流して、胸やけが起きてしまいます。『食べ過ぎない』というのは、その自己防衛として上位にきていることが考えられます。

 他にも『食物繊維をとる』というのも、良い腸内細菌を増やすことにつながる行動です。『乳酸菌をとる』も、良いでしょう。特にLG21乳酸菌においては摂取することで胃の調子がよくなるという研究結果(※4)も出ています」

※4 Ohtsu, T., Haruma, K., Ide, Y., & Takagi, A. (2021). The Effect of Continuous Intake of Lactobacillus gasseri OLL2716 on Mild to Moderate Delayed Gastric Emptying: A Randomized Controlled Study. Nutrients, 13(6), 1852.

ヨーグルト
 他にも、軽い運動も、自律神経を整えるのにとても良いということが分かっているとのことです。

 規則正しい生活は、やはり健康な毎日を送る上での基本になるとのこと。バランスの良い食生活に気をつけながら、たまに運動もし、できるだけしっかりと睡眠を取って“胃の不調対策”をししましょう!

フィットネス ランニング
■調査名:第三回「胃の不調実態調査」

■調査期間:2022年10月5日(水)~2022年10月7日(金)

■調査方法:インターネット調査

■調査人数:2,000人

■調査対象:全国20歳~60歳以上の男女

■調査主体:ヒューマン・データ・ラボラトリ株式会社

【三輪洋人 】1982年、鹿児島大医学部卒。米ミシガン大医学部研究員や兵庫医科大学主任教授を経て2022年から川西市立総合医療センター総長。兵庫医科大学名誉教授、特別招聘教授。専門は消化器内科一般、消化管疾患、特に逆流性食道炎(胃食道逆流症)、機能性ディスペプシアなど。YouTubeにて「Dr.三輪洋人の健康チャンネル」を配信

<取材・文/まなたろう>

【まなたろう】

多岐にわたって興味があるアラフォーライター。コーヒーが好きで資格を取得中。海外に12年ほど住んでいたため、英語はそこそこ堪能。