「給与アップが期待できない」「将来が不安」といった理由で、副業に取り組む会社員が増えています。一方で、「副業はやらないほうがよい」という意見もあります。では、副業にはどんなデメリットがあるのでしょうか。
副業はやらないほうがよい理由について、ファイナンシャル・プランナーの大西勝士が解説します。
本業に支障が出てしまう
副業を始めると、本業の他にやることが増えます。副業に力を入れるほど本業に使える時間が減るため、本業で成果が出にくくなるかもしれません。大きなミスをしてしまうと上司からの評価が下がり、給与や賞与が減ってしまう恐れもあります。
本業の知識や経験を活かして、うまく副業に取り組める人もいるでしょう。一方で、多くのことを同時にこなすのが苦手な人もいます。マルチタスクが苦手な場合は、あえて副業をせず、本業に全力で取り組むほうが収入アップにつながるかもしれません。
とくに現在の仕事の経験が浅く、知識やスキルを身につける段階にある場合は要注意です。
時間の余裕がなくなる
副業を始めると、時間の余裕がなくなります。とくにアルバイトのような、自分の時間を切り売りするタイプの副業は体力的・精神的にきつい傾向にあります。短期間なら何とかなるかもしれませんが、長く続けられる副業ではありません。
体調を崩して、副業だけでなく本業でも働けなくなる可能性もあります。また、家族や友人など大切な人と過ごす時間が減ってしまい、人間関係がうまくいかなくなる恐れもあるでしょう。
稼げるとは限らない
副業は必ず稼げるわけではなく、収入にほとんどつながらないケースもあります。
たとえば、ブログのように集客が必要なタイプの副業です。時間をかけてたくさん記事を書いても、アクセス数が少なければ収入アップは期待できません。成果が出るまでに時間がかかるので、辞めどきを見極めるのは難しいでしょう。