妊娠2週目以後に起こる妊娠超初期症状(3)吐き気
本来ならば妊娠5週目くらいから起きる吐き気の症状が、早い人ならば妊娠2週目以後から起きることもあります。これも、着床が完了して体内のホルモンバランスが崩れることが原因の、つわりの症状です。
始めは軽い吐き気だったものがどんどん悪化し、合わせて胃腸の働きも弱くなる可能性があります。吐き気があると、食事も満足に取ることができません。
中には、吐き気と同時に便秘や下痢が併発することもあります。吐き気の症状は、長い人だと妊娠2週目~妊娠16週目まで続くこともあり、早くからの対策が必要です。
まとめ(1)妊娠2週目には、つわりの症状は起きない
ここまで、妊娠2週目以後に起こる妊娠超初期症状についてご紹介しました。
まとめると、妊娠2週目には、まだ着床も終わっていないために、女性の体調が大きく変化することはありません。吐き気や腹痛のような症状が現れるのは、早くても妊娠3週目以後になります。
妊娠2週目ごろに何か体の不調があるときは、妊娠とは関係ないところに原因があるのかもしれません。
妊娠を強く希望する女性であればあるほど、自分の体の変化には敏感になるでしょう。しかし、すべての症状を妊娠と結びつけるのは短絡的というものです。
正確な判断をするためにも、妊娠2週目ごろに体の異変があるときは医師に相談するようにしましょう。
妊娠2週目のエコー写真には、何が写る?
妊娠2週目は、大きく成長した卵胞(卵子の入れ物)が排卵した状態を、エコー写真で写すことができます。それでも、卵胞の大きさはまだ1.5~2cmほどです。
この頃に卵子と精子が出会い、受精が行われます。受精卵の大きさは、直径0.1~0.2mmほどです。卵胞の大きさよりも小さくなってしまうため、エコーで写すことはできません。
この時点から妊娠3週目の終わりまでは、子宮内の赤ちゃんの姿をエコーで確認することはできません。しかし、「胎嚢」と呼ばれる袋の中で確実に赤ちゃんが育っています。
妊娠2ヶ月のエコー写真では、この胎嚢と、そのなかの赤ちゃんのモトである「胎芽」がちゃんとあるか、そしてそれらが子宮内にあるか。まずはこの2点を確認します。
さらに、赤ちゃんの心拍が確認されて始めて、妊娠していることが確定となります。
エコー写真を撮るときは、同時に子宮に異常が無いかもチェックされます。妊娠2週目では、赤ちゃんの姿を見ることはできません。しかし、赤ちゃんの成長のためにできることはあるようです。
妊娠2週目に検査薬を使ってもOK?
妊娠超初期にあたる妊娠2週目に、妊娠検査薬を使っても正しい結果は得られるのでしょうか?
結論から言うと、それは「NO」です。
もっとも早い時期から検査できる「早期妊娠検査薬」でも、利用できるのは「生理開始予定日から」となっています。つまり、生理が終わって1週間しか経っていない妊娠2週目には、どのような検査薬でも正確な検査結果を出すことはできないのです。
妊娠が確定した人のアンケートでは、生理開始予定日の3日前に検査薬を使ったところ、50%の確率で陽性反応が出た、というデータがあります。
つまり、他の50%の人は、妊娠しているにも拘らず、検査薬の結果は陰性だった、ということです。
生理開始予定日3日前、つまり妊娠3週目以後に検査薬を使ったとしてもこの結果なのです。妊娠2週目ごろに検査薬を使用しても、正確な結果が出る可能性はきわめて低いでしょう。
妊娠2週目に中絶手術はできる?
やむを得ない理由で中絶手術をするとき、妊娠2週目ごろのタイミングは不適当なのでしょうか?
そもそも、妊娠初期は妊娠が分かって間もないタイミングのため、まずは婦人科で正常な妊娠かどうかを診断する必要があります。
エコー写真の項でも説明したとおり、妊娠2週目には赤ちゃんのモトである胎嚢が確認できる場合があります。その時点で中絶を決めたとしても、一般的な医療機関では、妊娠4週目以降の中絶手術を勧めるところがほとんどです。
妊娠検査薬で陽性反応を自分で確認した後、医師の診察を受け、手術に問題がないと判断されて初めて、同意書や手術日決定の手続きに入ります。