◆パネットーネは大きいほどおいしい

 実はパネットーネ、大きいサイズがおいしいと言われています。これは私も実際に比較実食したことがありますが、しっとり感や風味の点で濃厚さがアップするのです。

 カルディで扱っているパオロラッザローニのパネットーネは500gサイズ(1680円)もありますから、ミニサイズを試してみて味が気に入ったら、大きなサイズにチャレンジしてみるのもオススメです。

 その他ミニサイズの魅力としては、2点。箱をオーナメントとして飾れるというということと、気軽に手土産として活用できるということ。

 イタリアの人たちはクリスマスシーズンになると、親しい人や家族などとお互いにお気に入りのパネットーネを贈りあう習慣がありますから、このミニサイズを送るというアイディアは日本でも喜ばれるのではないでしょうか。食べ切りサイズなので、自分用に朝ごはんやランチで楽しむのもよさそうです。

食べ終わったら、箱をオーナメントにして飾ることができます
食べ終わったら、箱をオーナメントにして飾ることができます
 さあ、それでは次にドイツのシュトーレンを試してみましょう。

◆シュトーレンのミニサイズは2種

●シュルンダー ミニマジパンシュトレン/ミニアップルシュトレン(奥) 各538円

シュルンダー ミニマジパンシュトレン(手前)、ミニアップルシュトレン(奥) 各538円
シュルンダー ミニマジパンシュトレン(手前)、ミニアップルシュトレン(奥) 各538円
 シュトーレン(シュトレン)は、ドイツやオランダで長く愛されているクリスマス菓子。

 1センチほどにスライスしたものを、キリスト教のアドヴェント期間中(クリスマス前の約4週間)に、毎日少しずつ食べる習慣があります。

 それではさっそく、スライスして食べてみましょう。

手前が定番、奥がアップル。見た目はあまり変わりません
手前が定番、奥がアップル。見た目はあまり変わりません
 1つの重量は200gで、長さは約20センチ程度。スライスすると20枚くらいに分けることができます。

 粉糖がたっぷりかかっていて、ホワイトクリスマスのような気分にも浸れるかもしれません。正直なところレーズンが目立つおかげで両者に大きな違いは感じませんでした。

 リンゴが好きであれば緑のアップル、柑橘ピールが好きであれば赤いほうを選ぶくらいの気楽さでOK。食べてみると、両方共にドライフルーツの甘さが効いていてクセのない風味。シュトーレンとしては生地がややふんわりしています。

 洋酒や強めのスパイスは使われていないので、初めてシュトーレンを食べる人や子どもには試しやすいテイストです。その反面シュトーレンをいろいろ食べてきている、スパイスがしっかり効いた熟香感が好きな人にはややさっぱりしているかもしれません。

 ちなみにシュトーレンは焼き上げてからも熟成が進むため、日がたつほどに味がなじみ、深い味わいになっていく性質がありますから、早めに購入して味わいの変化をゆっくり楽しんでいくのもオススメです。

 ということで、結論としてはお値段以上のおいしさや満足度はしっかり味わえる確かな商品だと実感しました。気になる方はどうぞお早めに!

<文・撮影/食文化研究家 スギアカツキ>

【スギアカツキ】

食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12