「当店の麦味噌が『味噌』と名乗れなくなりそうです」先日、ツイッター上で大豆を使わない「麦みそ」の表示をめぐって大きな話題となりました。

「麦みそ」についての要望書を提出したことをTwitterで投稿し話題になった(画像:井伊商店サイトより)
「麦みそ」についての要望書を提出したことをTwitterで投稿し話題になった(画像:井伊商店サイトより)
◆伝統の「麦みそ」に県が行政指導、一転取り消し、謝罪

愛媛県南予伝統の「麦みそ」が食品表示に関する法律(景品表示法)に違反すると行政指導があったことに対して、指導を受けた事業者が連名で「要望書」を提出。主旨は、宇和島で長く継承されている食文化の存続を強く訴えたもので、内容はツイッター上でもアップされて拡散されました。これがマスメディアでも取り上げられるほど大きな話題となったのです。

この事態を受け、愛媛県は11月4日に文書指導を取り消し、25日に中村時広知事が定例記者会見で「地域の食文化を守る視点が欠けていた」「地域の方や事業者に心配をおかけした。おわびを申し上げたい」と謝罪しました。

さてさて、ここから何を学ぶべきなのでしょうか?食品表示に関する問題はこれまでにも数多くあり、最近ではトロピカーナがメロン果汁2%なのに「100%」表記するなど、常識を疑うような違反事例があることも忘れてはなりません。

ここでは難しい法律の問題や、一つの正解を決めるようなことをするつもりはありませんが、消費者が商品選びをする上で損をしない、不快な思いをしないために最低限知っておくべき知識と、今後おさえておくべき大切な視点について確認をしてみようと思います。