モデルのぺこ&りゅうちぇるが、法律上の夫婦関係を解消しても育児のために同居する「新しい家族の形」を提案し、賛否両論が巻き起こった。彼らと同じように、新たな家庭像を模索する人が増えている現代。そこにある幸福と苦悩、現実に迫った――。今回は多様化している家族の形を模索する人々を紹介する。
◆恋愛感情や性的接触の一切ない友情結婚
家族や結婚の形はまだまだ多様だ。2年前に恋愛感情や性的接触の一切ない結婚、いわゆる“友情結婚”をしたのは池内正彦さん(仮名・31歳)。
「僕は女性への恋愛感情は多少あるけど性的欲求はない、ノンセクシュアルの一種。結婚願望はあり、世間体も欲しいので友情結婚の婚活サービスに登録。妻と出会いました。
彼女はアセクシュアルで恋愛感情も性的欲求もないタイプ。お互い世間体が目的など事情も合い結婚しました」
◆夫婦の連絡はLINEでやりとり。食事もバラバラ
結婚後は2DKの家の各自室で生活。「まともに顔を合わすのは月1回、一緒に宅配ピザを食べるときだけ」とか。
「彼女とは基本LINEでやりとり。食事もバラバラ。生活費は折半で、共有部の掃除は僕がほぼ100%やってますが、結婚生活に不満はないですね。世間体を気にせず、好きに生きられるこのプレーンな生活が気に入っています」