2022年に入ってからは、ニュースなどで「円安」という単語を聞く機会が増えたと感じていませんか。今回の円安は、特に「記録的」「歴史的」ともいわれています。さまざまな商品やサービスの値上げにつながるなど、悪いイメージを持っている人もいるでしょう。

なかには「円安だから儲かった」「円安で得をした」という人もいるかもしれません。今回は、どんな人が円安を味方につけているのか、かんたんに解説します。

そもそも円安とは?(かんたんにおさらい)

円安とは、他の国の通貨に対して円の価値が下がることです。例えば1米ドル100円→150円といった円安が進んだ場合、今まで1米ドル100円で買えていたものが、同じ1米ドルでも150円出さないと買えなくなるなどの変化が出てきます。

逆の現象が「円高」です。例えば1米ドル100円→80円となった場合は、円高となります。円の価値は、常に変動しているので、今までも円安になったり円高になったりを繰り返してきました。

では、円安がプラスに働くのはどんな業界やどんな人なのでしょうか。

円安で喜ぶ業界とは?

円安となって喜ぶ主な業界は、以下の2つです。

・旅行業界
・輸出が多い産業

1旅行業界

円安が進めば進むほど、同じ1米ドルでも多くの日本円を手にできるようになります。海外から日本に来る人にとっては、今までと同じお金を持ってきてもたくさんの物が買えるので「お得」と感じるでしょう。

そのため旅行業界、特にインバウンド(日本を訪れる外国人旅行客)向けの仕事をしている旅行会社や宿泊施設などにとって円安は「お客さんを呼び込む大きなチャンス」といえます。

2輸出が多い産業

円安だと、海外から見たときに日本の商品やサービスが割安となるため、お得に見えます。海外の企業からすると、日本の物を安くたくさん購入できるため、日本の材料を日本で加工して海外向けに輸出している会社などは、受注を獲得しやすく売上を上げやすくなるでしょう。