動物の場合、人でもそうかもしれませんが、メス同士のウサギはやはり穏やかです。でも、一見穏やかなウサギでも、雄同士となると話が違うことがあります。
生後3~4ヶ月頃までは仲がよいのですが、この頃を過ぎると彼らも大人の仲間入り。なわばりを争って喧嘩をします。オスは子孫繁栄のためにメスを巡って争いを始めることがあります。
ウサギの性別の判定は、外部生殖器(股間の排泄部分)で判断しますが、生後間もない頃ではちゃんと見てあげないと間違えてしまうことがあるので、性別の鑑定は注意してください。中には、お店でペアーとして買ってきたのに、大人になって取っ組み合いの大喧嘩なんてことになって初めてオス同士だったことが判明した気の毒なお話もあります。よく見てから飼うようにしましょう。
同じ小屋で2匹以上のオスを飼育するときは、十分な広さを与えてあげるか、去勢手術を考慮しましょう。
愛玩用のウサギはアナウサギの改良品種ですから、その名の通り穴掘りが大好きです。土のある庭で飼育すると地面にいくつものトンネルをつくり、その中に身を隠すのが得意です。家庭飼育していても物陰に隠れたり、狭いところに入ったりして、なかなかのイタズラ好きです。
彼らは、穴に潜ることで外敵である肉食動物から身を守り、子供を産んで育てることもします。 また、土の中は外気に比べて温度が安定していますので、夏の暑さや、冬の寒さからから身を守ることもできて、いわば最高の住処なのです。そして一日の1/3程度の時間を、その中で過ごすようです。
庭でウサギを飼って柵を作ってその中で飼育していると、いつの間にか得意の穴掘で柵の下にトンネルを掘って「大脱走」なんてこともありますので、お気をつけ下さい。
ウサギは家の中でもちゃんと飼えます。
声を出すことが殆どありませんから、声で近所迷惑になることはありません。ですから、マンションでの飼育などにも向いているようです。家の中では、サークル内で飼育するほか、自由に放し飼いも出来ます。ウサギは自分の居場所をしっかりと決めますので、トイレも部屋の隅など適切な場所においてあげると良いでしょう。
屋内飼育での注意点は、カーペットや壁紙を草や木と同じように食べられるものと勘違いして、囓ってしまうことです。毛の他、ビニールや化学繊維などの溶けないものがお腹にたまると、腸閉塞などを引き越こすきっかけとなりますので、注意してあげる必要があります。
このほか、パソコンコードや電気コードを木の根を囓るごとくかみ切ってしまいますが、感電や電気ショックによる火傷の心配がありますので気をつけましょう。
ウサギが飼育可能な温度は、5~30℃とされています。そして最適温度は16~21℃とされていますが、人が過ごしやすい温度環境でしたら十分飼育可能です。春や秋の気温でしたら屋外でもへっちゃらです。
ウサギは寒さに対して多少とも順応できる動物といわれます。し
かし、油断は禁物です。自然界では体温を維持するために、土の中の洞穴へと身を隠す事が出来ますが、家庭飼育ではそうはゆきません。5℃以下になると体調を崩すことがあるので、体温を保てるようにウサギが入れる大きさの木箱に、十分な藁あるいは牧草等を用意してあげましょう。その際、保温材としてタオルやセーターなどを用いると、ほぐれた糸くずを飲み込んで腸閉塞を引き起こす例がありますので避けた方が安全でしょう。
また、梅雨や真夏の高温・多湿は、ウサギにとって注意すべき時期です。南向き、西向きのベランダ、あるいは部屋の中の場合、日中の気温は40℃を超えることがあり、マンション飼育では特にその傾向が強くなります。暑さのストレスは、食欲不振や元気の低下で現れるだけでなく、一気に体温が上がる熱中症では、わずか1日から数日の経過で生命の危険に至る事もあります。予防策として、夏期はなるべく東側か北側の部屋やベランダで飼育しましょう。
どんな動物を飼育する場合も、彼らの居場所の湿度・温度、空気管理に気遣いをお願いします。動物は例え暑くても、自分で窓を開けたりエアコンのスイッチを入れたりできないのですから。
提供・犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)
【こちらの記事も読まれています】
>犬が吐く理由は?犬の嘔吐の原因や対処法、子犬の嘔吐について獣医師が解説
>【獣医師監修】「猫が撫でられるとうれしいポイントと絆を深めるコミュニケーション術」
>犬の咳、くしゃみ、鼻水の原因とは?考えられる病気と対処法を獣医師が解説!
>猫に好かれる人・嫌われる人の行動や特徴とは?
>犬同士が仲良しの時に見せる行動・サインって何?