護符って作ったことありますか?寺社の御札やプロの占い師が作った霊符でないとご利益がなさそうに思えますが、実は護符って自作も可能なんです。もちろん正確な書き方に沿わないとダメですよ。今回は護符の作り方に加え、ナウマクサンマンダボダナンアビラウンケンソワカのような真言を用いた、使い方もご紹介します。
護符の意味と種類は?
護符は未来の災厄から身を守るためのアイテム
護符はいわゆるお守りに似ていますが、どちらかといえば幸運を祈るものではなく、不幸を回避するためのアイテムです。名前にも護ると入っている通り、所有者を何らかのトラブルから保護するために使われます。
ただ不幸を避けるという点では、恋愛成就のお守りは失恋、金運アップなら貧乏という将来の不幸から身を守るアイテムと言うこともでき、広義には幸運アップのアイテムともされています。また予防するための力は神や仏、精霊など超常の存在に頼っているのも特徴です。護符の別名を霊符と呼ぶのもそこに起因します。
御札は紙とは限らない
護符やお守りというと、御札、あるいは布製の小さな袋を想起しますが、素材の種類は必ずしも紙か布である必要はないです。木や石、また人や動物の骨や毛髪、爪など、あらゆるものを対象にした書き方・作り方があります。ゆえに護符は、毛髪や爪の持ち主に不幸を呼び寄せる呪符と、同じ捉えられ方をされることがあります。
紙以外の素材を用いたアイテムは、お守りのイメージが強いです。願いの理由によっては、護符だけでなくお守りが作れます。下記の手順を参考に、護符と合わせて持ち歩くのもおすすめです。友人や恋人へのプレゼントにも向いています。
自作の護符には自身の念を込めるのが前提
護符の定義として超常の存在による加護を挙げましたが、作り方に沿って自作する際は、自らの念、祈りを込めることがメインになります。そもそも神職のように訓練を積んだ専門家ではないのに、神や仏に力を借りるのは難しいです。正しい作り方で護符を作っても、肝心の想いが小さければ、効果も弱まると思ってください。
護符の書き方や作り方は?
最低限筆記具と記載するものを準備
護符作りに必要なアイテム
紙(和紙・半紙)
筆
墨・硯
符板(直接記載するなら紙は不要)
水(清水・清明水がベスト)
護符や霊符、御札の正しい書き方には、見合った道具が必要です。ただし、その辺にある紙とペンで済ませてしまうのはよくありません。護符は自身の念を込めることがメインですから、真剣に臨めるよう、道具もそれらしいアイテムを揃えましょう。
道具を揃える際は、日本古来の筆記具をイメージすると分かりやすいです。紙は和紙か半紙。墨を用いた毛筆で、望みを記入します。御札の場合は紙のみのケースがほとんどですが、符板と呼ばれる木の板に紙を貼り付けて保管したり、紙を用いず符板に直接記すこともあります。符板の素材は桃か梅にしましょう。
墨は墨汁を購入するのではなく固形のまま入手し、硯と、清明水などの水を使って自ら墨汁を作ってください。清明水は日本酒や塩などが必要になるため、難しいようなら井戸水や露水、ヘチマから得られる元水などでもOKです。それらも不可能な場合は、水道水やミネラルウォーターを神仏に一旦捧げたものを使う手もあります。
祈願するために必要な環境の作り方
護符作りにあると良いアイテム
鎮宅霊符神の絵や画像
お香(白檀など)
供物(すももなど)
尺・扇子
白い衣類(護符作成時に着用)
護符の作り方はメインは自身の念ですが、より真剣に取り組むために護符作りの場を整えることも大事です。自分が集中しやすくなり、護符の効果も高まります。まず用意して欲しいのが、鎮宅霊符神を描いた絵あるいは画像です。家を鎮めるの名前の通り、作業中に災厄はもちろん、邪魔な気が入り込んでくるのを防いでくれます。
また鎮宅霊符神へのお供え、あるいは願いに関係のある神仏や霊への捧げ物としてお香や供物を用意。お香は白檀は安息香などを用い、自分の精神統一にも役立ってくれます。一方供物はすももに梅、桃、梨、柿、栗、杏子、棗と8種類の果物を準備しましょう。時期によって難しい場合は無理に揃える必要はありません。
場の浄化に役立つ九字の切り方
護符を作る場所そのものが汚れていれは、念も込めにくく、余計な気が入り込みやすくなってしまいます。隅々まで丁寧に掃除をし、自身も入浴、さらに浄化をします。簡単な方法であれば、線香を焚く、簡単な九字を切るなどが該当します。線香は白檀の香りのものがありますから、護符作成中のお香として使い続けても良いです。
九字は本来、臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前の各文字に対して印を結ぶ必要がありますが、簡単な九字の切り方であれば刀印と呼ばれる形を作り、縦横に、それこそ空を切るように動かすだけです。刀印はチョキの人差し指と中指をくっつけた形で、片手だけで作れます。
九字を切る時は、1文字唱える毎に刀印で線を1つ引きます。横からスタートし、横は左から右へ、次は縦で上から下へと交互に切ります。また次の横線は前よりも下に、その次の縦線は前よりも右に引き、全体で大きな格子を描くのがコツです。例えば闘は臨よりも下、者は兵よりも右側で切ってください。
霊符は模様(印)の書き方に注意
準備が終わればいよいよ護符に記入するのですが、ここでただ「金運が欲しい」「好きな人と両思いになりたい」と書くよりは、やはりプロの書き方に従った方が良いです。しかし御札などを見てみると、日本語どころか、言語なのかも怪しい模様が書かれています。中には絵図にしか見えない模様も見られます。
これらの模様の書き方は、願うことが同じであっても、宗教や宗派によって変化します。つまり自分の念を模様が使われている宗教の神仏に聞き届けてもらうことになるんです。たとえ信仰していなくとも御札やお守りを買いに行く、正月にお参りするなど、少しでも関心ある宗教の書き方に従いましょう。
神仏への帰依を願うナウマクサンマンダボダナンアビラウンケンソワカ
護符や霊符を作る際は、記入前にナウマクサンマンダボダナンアビラウンケンソワカの真言を唱えましょう。ボダナンまでで様々な神や仏に願いごとをするの意味になり、末尾のアビラウンケンソワカは、アブラカダブラに近い意味、呪文を示します。ナウマクサンマンダボダナンアビラウンケンソワカは神仏への祈願なんです。
仏教の言葉ではありますが、ナウマクサンマンダボダナンアビラウンケンソワカは特定の神仏を指定していないので、どんな種類の護符を作る場合であっても使いやすいです。どの神仏に願うのか決まっている場合は、ナウマクサンマンダボダナンアビラウンケンソワカと専用とも言うべき真言を併せて覚え、唱えましょう。