お得に「積立投資」できる商品・制度

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近年、金融庁は「つみたてNISA」「iDeCoの拡大」など、現役世代の資産形成に力を入れています。税金面でお得な積立の制度をうまく活用して、効率よくお金を増やしていきたいですね。

少しずつコツコツ「つみたてNISA」

NISA(少額投資非課税制度)は、投資の利益を非課税とする制度です。

2018年1月からは「つみたてNISA」もスタートしました。従来の「一般NISA」とは同じ年に併用することはできないので、どちらが自分に合うのか考える必要があります。

つみたてNISAの年間投資上限額は40万円なので、毎月3万円程度、将来に備えて少しずつ資産形成できます。もっとリスクをとって投資に回したいという人は、年間120万円まで投資できる一般NISAが向いています。

忙しい人には、職場を通して手軽に口座開設などの手続きができる「職場つみたてNISA」も便利です。金融庁が旗振りをしている制度で、2017年年12月末時点の導入企業は8,685社です。そのうち給与などからの天引きにより拠出している企業も306社あります。まず自分の職場が対応しているかどうか確かめてみましょう。

老後の備えを増やすなら「確定拠出年金」

確定拠出年金は、預金や投資信託などの中から自分で金融商品を選んで、毎月積み立てる制度です。原則60歳までお金は受け取れませんが、運用成績しだいで年金額を増やせます。企業が掛金を拠出する「企業型」と、自分で掛金を拠出する「個人型(iDeCo)」があります。

個人型は月額5,000円以上1,000円単位で拠出(投資)できます。毎月の掛金を払う時、運用している間、資産を受け取る時にそれぞれ税優遇があり所得税や住民税の負担を減らせるのがメリットです。

慣れてきたら増額も考えてみては

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投資で“お金に働いてもらうこと”は重要です。慣れてくれば毎月の積み立て額を増やすことを考えてもいいでしょう。

例えば、毎月2万円を3%の複利で20年間運用したら657万円(元本480万円)となります。毎月2万円出すのを3万円にしたらどうなるでしょうか。

実は毎月3万円なら、20年間貯金しただけ、まったく投資しなくても3万円×12ヵ月×20年=720万円となります。

2万円で3%のリターンを得続けるよりも、毎月3万円ためていくだけで20年後の資産は多くなります。もちろん毎月3万円を3%で運用すれば、985万円(元本720万円)にまで増え、運用しなかった場合よりも265万円多くなります。

毎月少しずつでも積み立てれば、10年、20年後には大きな額になっていることが分かります。家計を少しやりくりして積み立てる金額を増やすことで資産形成は加速できます。ただし投資はあくまで「少額から始める」のが鉄則です。

文・深川美幸(ファイナンシャルプランナー)

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