◆ストイックに自分を追い詰めることはなくなった

兒玉遥さん
――これまでのご自身の体験とリンクする部分があったのですね。

兒玉:はい。今はそこまでストイックに追いつめることはしなくなりましたね。すぐに周囲に「助けて」と言えるし、できないことはとにかくできる人に頼って生きるほうがよい、そう思えるようになりました。でも、若かった頃はそうは思えない自分もいたなと思いながら演じていました。

――今回の作品に出ることで、個人的に楽しみなことはありましたか?

兒玉:自分の女優としての幅が広がるなと思ったので、それは楽しみでしたね。今までと違うイメージになるだろうし、新境地って感じがしたので、本当に素敵な作品に仕上げてくださって感動しました。最終的には、穏やかで愛情あふれる物語になっていたかなと思います。

――ところでグループを卒業されて3年ですが、この期間はいがでしたか?

兒玉:コロナ禍があったり、予想通り進んでいかないこともありましたが、振り返ってみると、一歩一歩いろんな経験をさせてもらって、ようやくリズムがつかめてきたかなという感じです。

◆グループ時代に「頑張っていてよかった」

――グループではなく、単独で活動することについてはいかがですか?

兒玉:気持ち的には、すごくラクです。自由度が高いから、その分過ごしやすくて、仕事のスケジュールのスタイルがまったく違うんです。アイドルだとどんどんスケジュールが埋まっていって仕事も常にあったけれど、女優業はまとまって撮影があったり、連休も自分で言って取ることもできます。その意味で、自分自身の時間が増えたのはよかったかなと思います。

――ちなみに、オフはどう過ごされていますか?

兒玉:いろいろなことをしています。趣味は多いほうかな。そんなに深くはないのですが、運動ならヨガ、ウォーキング、プールにも行きます。あとは読書、美術館にひとりで行ったり、運動か芸術鑑賞が多いです。心が豊かになって良いです。

――グループを離れ自由度は高くなりましたが、大変な時期があったからこその今があるという意味で何か思うことはありますか?

兒玉:あの時、頑張っていてよかったなとつくづく思います。今こうして自分のペースで仕事ができるスタイルが作れたのは、アイドルだった7年間、休まず進んでこれたからかなと思っているので、絶対に必要な経験だったなと思っています。