「夜勤で取り戻せばいい」と思ってつい美容代や旅行代にお金を使ってしまっていませんか?また、夜勤後に気が緩んで散財してしまうのも看護師あるあるです。しかし、意識せずお金を使っていると、将来後悔してしまうかもしれません。今回は、看護師が知っておきたいお金の話をわかりやすく解説します。

看護師は「夜勤手当」を理由に散財しがち

夜勤をすれば、夜勤手当が5,000円から1万円程度加算されます。そのため、お金を使い過ぎても「夜勤で取り戻せる」と思ったり、夜勤後にほしかった物を購入してしまったりする看護師はたくさんいます。

看護師のコミュニティサイト看護roo!によると、20歳から24歳の看護師の平均年収は約400万円前後です。20歳から24歳の全職種の平均年収は300万円前後なので、看護師の年収は平均より高いといえるでしょう。

勉強や実習が大変だった分、看護師になった後は、「周りの友人たちより給与が高い」「資格があるので安定している」と感じる人が多いのではないでしょうか。しかし、だからといって趣味に美容に旅行にと好きなだけお金を使っていると、将来後悔することになりかねません。

貯蓄1,000万円の人はどのぐらいいるの?

2019年の「家計の金融行動に関する世論調査(単身世帯)」の調査結果によると、平均貯蓄額は、単身世帯では20代198万円、30代572万円、40代972万円です。二人以上世帯では、20代220万円、30代640万円、40代880万円です。これは、預貯金以外の株や不動産なども含めた金額です。

また、貯蓄が1,000万円以上の人の割合は、単身世帯では20代4.0%、30代19.8%、40代27.6%です。二人以上世帯では、20代0%、30代15.5%、40代24.8%です。

単身世帯では、30代になると約5人に1人が1,000万円以上の貯蓄を実現しているのです。一方、30代で貯蓄が100万円未満の人も、22.3%います。

5人集まった時、1人は貯蓄1,000万円以上で、1人は貯蓄100万円以下。そう考えると、なかなかに衝撃を受ける数字です。

最近では、インスタグラムなどのSNSで多くの家計簿アカウントを見かけるようになりました。早い人は大学生から家計簿をつけ始め、在学中に100万円近い貯蓄を実現する人もいます。

2019年は、公的年金だけでは老後の生活費が不足するという老後2,000万円問題がメディアで話題になりました。人それぞれ生活スタイルは違うので一律に2,000万円用意する必要はありませんが、将来必要なお金を現役時代に貯めておかなければならない事実に変わりはありません。

老後2,000万円問題をきっかけとして、不動産投資や株式投資などを新たに始める人は急増しました。

友達や同僚といった間柄では、お金の話はしないものです。しかし、金融リテラシーの高い人たちは、資産形成に向けて着実に動き始めています。計画性なく20代・30代の貴重な時間を過ごしてしまうと、気が付いた頃には、同世代と大きく貯蓄額に差が開いてしまうかもしれません。

過ぎた時間は戻らないので、今のうちから資産形成に取り組むことが大切です。