休憩時間に同僚と、ミーティング中にクライアントと、外回りの移動中に上司と、そんなときに交わすちょっとした会話があなたの印象を決めることがあります。ビジネスシーンで役に立つ「雑談力」を身につければ、普段交わす何気ない会話がチャンスを呼び込み、将来に大きな違いを生むことも。社会人1年目から実践できる「雑談力」の磨き方を紹介します。
社内でも社外でも、まずは「元気で明るいあいさつ」から
「あいさつ」はいわば会話の初めの「つかみ」。はつらつとした明るいあいさつは、誰が相手であってもスムーズな会話の入り口になる大切な「つかみ」の役割を果たします。
社会人になって間もないときは、学生時代には話す機会のなかったような年齢の離れた人との会話に緊張したり、動揺したりすることも多いでしょう。
でも、会話のきっかけや共通点が見つからなくても、「おはようございます!」「お疲れさまです!」といった、明るく元気なあいさつをするだけで、まずは好印象を残せます。
例えば、最初のうちは固くなってしまいがちな名刺交換。社名や名前を伝え「ちょうだいいたします」と言いながら相手の顔を見てほほ笑むことができれば、その場の空気も和み、会話が生まれていきます。
あいさつができるようになったら……「褒め言葉」をマスターせよ
「つかみのあいさつ」という最初の関門を突破したら、次はあいさつに「褒め言葉」を添えていきましょう。人は誰でも褒められるとうれしいものですし、「褒められたから褒め返そう」という意識が生まれ、会話のリレーが続くようになります。
相手の服装や持ち物だけでなく、例えばクライアント先などでは会議室のオブジェや取り扱っている商品を褒めたり、同僚や上司には「〇〇さんの指導のおかげでうまくいきました」と感謝の気持ちを褒め言葉に置き換えたりしてもいいでしょう。
ただし、思ってもいないようなことや過剰な褒め言葉はNG。自分が考えている以上にウソは見抜かれやすいものですし、過剰な褒め言葉は相手に「何か下心があるのでは?」と不信感を与えやすいものです。かえって相手の印象を悪くしてしまうことにもなりかねないので、注意しておくといいでしょう。
会話のきっかけづくりのため、日常の出来事をメモに残しておく
「雑談力」を「フリートーク力」に言い換えてみると分かりやすいと思いますが、何も準備がない状態で相手と自由に言葉を交わすというのは、慣れない人にはけっこう大変なことでしょう。
就職活動中は、面接でどんな話題を振られてもいいように自分の経験を振り返ったり、ノートにまとめたりして準備をした人も多いはずです。それと同じように、仕事の場でフリートークが必要になったときのために、日常で気になったこと、面白かったことなど、会話の糸口になりそうなことをメモしておきましょう。
仕事用の手帳にサッとキーワードを残したり、電車の中でスマホにメモしたりするのもOK。何度かいろいろな立場の人との雑談を繰り返していくうちに、自分の“鉄板ネタ”が見つかっていくはずですよ。