「投資や資産運用ってなんだか難しそう……」。そんな投資初心者さんでも、気軽に簡単に投資のやり方や考え方を勉強できる本が、実はたくさん出版されています。分かりやすく書かれている、初心者にぴったりな、カンタンに学べる本を紹介します(価格は紙版の新刊、税込み)。
選書1 数字も専門用語もほとんどない経済妄想読本
『藤野さん、「投資」ってなにが面白いんですか?』
(著者:藤野英人、CCCメディアハウス、ソフトカバー165ページ、1,350円)
「もしドラえもんのタケコプターが実現したら、世の中の動きがどう変わるか、どんなビジネスチャンスが生まれるか、影響を受ける企業は具体的にいうとどこなのか」――そんなシミュレーションの例がたくさん出てきます。著者自身も「経済妄想読本」と呼んでいるようです。
難しい数字の話も専門用語もほとんど出てきません。面白がって読み進めているうちに、プロの投資家が普段のニュースをどうとらえ、どう考えて、どういう企業を投資対象として選んでいるのかが分かるでしょう。
著者は、野村證券や外資系資産運用会社などを経て投資会社を立ち上げ、「ひふみ投信」という人気の投資信託を運用している投資のプロ。「ひふみ投信」はいろいろな企業から賞を贈られている高パフォーマンスの日本株投信です。
他にも多くの著書があります。『投資バカの思考法』『投資レジェンドが教えるヤバい会社』などいずれも分かりやすく面白い仕上がり。投資に対して、「難しそう」「固そう」「つまらなさそう」といったマイナス感情があるならぜひ読んでほしい本です。投資の「お金が増える」以外の面白さを感じることができます。
選書2 具体的な商品と投資方法の紹介もあり、読後すぐ始められる一冊
『難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!』
(著者:山崎元・大橋弘祐、文響社、ソフトカバー248ページ、1,490円)
ストレートなタイトルの通り、お金のことをよく分かっていない「ボク」が疑問に思っていることや迷っていることを質問し、お金のプロである「先生」が分かりやすく教える会話形式で書かれています。
著者は、「ボク」のモデルで作家・編集者の大橋弘祐さんと「先生」のモデルで著名な経済評論家の山崎元さんです。山崎さんは国内外の金融機関で12回の転職を経て、今は楽天証券経済研究所客員研究員などを務める経済評論家。大手金融機関の金融商品もズバリダメ出しする歯に衣着せぬ物言いが人気です。
カジュアルな文章でユーモアもあって楽しく読めます。しかも具体的な商品のことも実際にそれを始める方法も詳しく書いてあるので、読み終えたら早速投資に取り掛かることができるでしょう。
「独身女性なら保険はいらない」「稼ぐ女性は結婚に注意」などの率直な指摘は本書でも健在。耳が痛いと感じる人もいるかもしれません。