参議院選挙比例代表に日本維新の会から出馬する猪瀬直樹氏の行動が波紋を呼んでいます。

 東京選挙区から立候補予定の同党の海老沢由紀候補の応援演説をした際、肩や胸の付近を触る様子が動画で配信され(現在は削除)、セクハラなのではないかと批判されているのです。

猪瀬元都知事の“セクハラ問題”の根本は、パワハラだと考えられる理由
(画像=『女子SPA!』より引用)

(画像:日本維新の会You Tube動画より 現在は削除)

猪瀬氏「軽率な面があった」

 これに対し、猪瀬氏自身は「軽率な面がありました」とツイートし、党代表の松井一郎大阪市長も、「見ている側の気分を害するようなことは慎むべきだ」とコメント。火消しを図りました。

 当の海老沢氏はというと、「まったく気にしてませんでした。胸に当たっていない」、「猪瀬さんとわたしの関係では全く問題が無かった」などとツイートしており、ひとまず一件落着といった雰囲気です。

爆笑太田「誤解されちゃったのかな」

杉村太蔵「セクハラと違う」

 一方、メディアはこの騒動をどう取り上げたのでしょうか。

 19日放送の『サンデー・ジャポン』(TBS)では、司会の爆笑問題・太田光が「わりと触る人というか。ちょっと誤解されちゃったのかなという気も…」と擁護。

その他の放送局も含め、取り立てて大きな問題とは考えていない様子がうかがえます。

 でもそれで一件落着にしてしまってもいいのでしょうか?

 動画を見る限り、ちょっとしたボディタッチとするにはあまりにも執拗(しつよう)でした。しかも公衆の面前で、そもそも女性の身体に触れる必然性がない状況ですので、ちょっと異常と言わざるを得ない。

 にもかかわらず、海老沢氏の“気にしていない”との言葉を渡りに船と免罪符にしてしまう構図。問題の本質は、触られた側が嫌だと思うかどうかではなく、立場上、女性が異議申し立てをできない状況下で行われたという点にあるのです。