2022年も終盤を迎え、年初から進んだ円安ドル高の流れが定着してきました。物の価格が軒並み上がった一方、給料はほとんど増えていません。
日本円の価値が下がる中で、逆に円安を味方につけて外国の通貨で資産を運用したり、支出の増加分を上回る副業収入を得たりして資産を増やす人もいます。
今回は、円安を追い風にできる副業のひとつ「輸出せどり」を紹介します。
現地価格が同じでも利益が増える
そもそも「せどり」は安く仕入れたものを別の場所で高く売って利益を得ることを意味します。輸出せどりは日本円で国内商品を仕入れて、海外に売ることで大きな利益を得る方法です。
“今”この輸出せどりをおすすめしたいのは、円安ドル高の進む為替環境が背景にあるからです。2022年10月には、32年ぶりに1ドル150円台まで円安になりました。年末年始には115円ほどだったことを考えると、円の価値は約23%下落しています。
この局面で日本のものを海外で販売すると、利益が増えます。例えば、1ドル115円の時に100ドルで販売すると、日本円では1万1,500円ですが、1ドル150円では1万5,000円になるので、利益が3,500円増えることになります。
日本製品は海外で品質が高いイメージがあり、信用度も高いため、高い価格でも買い手がつきやすい特徴があります。海外との取引では基本的に英語でのやり取りになることから、難しいという先入観を持つ方もいますが、支援サービスが用意されている場合があります。中でも個人が副業として輸出せどりを実行するうえで、最も手軽なツールはECサイトです。
ECサイトで海外に販売する「海外せどり」という副業
ECサイトを活用した輸出せどりは国内せどりよりも稼げる可能性を秘めています。代表的なのは「Amazon(アマゾン)」「アリババ」「eBay」でしょう。特に世界的に規模が大きいのは「Amazon」と「アリババ」です。
これら3つのサイトには、それぞれメリットとデメリットがあります。
「Amazon」のメリットとデメリット
「Amazon」は出品が簡単で、1商品から販売でき、店舗やホームページを持たずに販売できる点に特徴があります。アメリカでは「Amazon」の売上高が日本の10倍以上あるとされ、費用対効果が高いというメリットもあります。
一方、市場が大きいということは、裏を返せばライバルが多いということにもなります。輸出せどりは自分で物を作るわけではないので、いかに価格競争を避け、販売価格を高く維持するかという点が肝になり、競合が多いのはデメリットとも言えます。