新型コロナウイルスの感染拡大に伴い「コロナ不況」も深刻になっています。特に影響を大きく受けた旅行・外食関連の企業の中には、夏のボーナスが見送りになった企業も出てきました。今回は、夏のボーナスが見送りとなった企業がどこかをまとめてご紹介します。

民間企業の2020年夏ボーナスは前年比-9.2%の見込み

みずほ総研が2020年5月25日に発表した「2020年夏季ボーナス予測」によると民間企業の2020年夏ボーナスは、前年比-9.2%の見込みです。この落ち込みは、2008年に発生したリーマンショックの発生後、2009年夏ボーナスが前年比-9.8%まで落ち込んで以来となっています。2009年夏の業種別賞与では、特に飲食・宿泊業の落ち込みが大きく前年比-33.9%を記録しました。

新型コロナウイルス関連でも飲食店や旅行業・宿泊業の影響は深刻でリーマンショック後と同様の落ち込みが懸念されます。

HISはボーナス見送り、日本航空やANAは半額に減額予定

有名企業でボーナス見送りと報道されたHISも大手旅行代理店です。新型コロナウイルスの感染拡大によりツアーのキャンセルが相次ぎ、臨時休業に追い込まれていました。2020年6月1日より一部の営業所で業務を再開しますが営業時間短縮などの影響で給与も6月分を減額するそうです。また、日本航空は、夏のボーナスを例年の半分程度の水準にカットすることを決定しました。

日本航空では、例年月齢賃金の2ヵ月分を賞与として支給していましたが半減となると1ヶ月の賃金がボーナス分です。ただしその代わり従業員全員に最大15万円の特別手当を支給し従業員の士気を維持する施策も取っています。