5. 国民の社会保障負担額が155兆円(2004年度の約2倍)になる
日本では、今後も少子高齢化が進むことは避けられず、社会保障負担の増大が予想されています。
保険料と公費を合わせた負担額は、2025年には2004年度の約2倍に相当する155兆円、給与所得者の社会保険料率(年金・医療・介護・雇用保険)は2004年度の23.7%から、2025年度には31.7%へと増えることが見込まれています。
今後の経済成長率や労働人口の変動によっては、現役世代の負担がさらに大きくなることもあるので、給付の効率化や制度の見直しなどが対応策として必要になるかもしれません。
6. 成年年齢が18歳に引き下げ
民法改正により、2022年4月1日以降、成年年齢が20歳から18歳に引き下げられます。公認会計士や司法書士、医師免許などの資格取得が可能になるといったメリットがある反面、デメリットにも留意が必要です。
例えば、未成年のうちは親の同意が必要な賃貸契約やローンの契約などが18歳からできるようになります。そのため、社会経験が浅いことから契約内容をしっかりと把握しないまま契約を交わしてしまうなどの、消費者トラブル増加が懸念されています。
18歳になると成年として認められるとはいえ、社会経験の乏しい若年層がトラブルに巻き込まれないよう、社会人としての知識やスキルを身につけるための教育カリキュラムや体験の場が必要でしょう。
7. エコロジカル・エコノミクス(生態経済学)の発展
エコロジカル(ecological)=環境に良い、という認識が定着していますが、本来は「人間や自然を含むすべての生物を取り巻く環境」など、より広範囲な意味をもっています。
そして、エコロジカル・エコノミクスとは、持続可能性や福祉制度の充実、公平性など人間のウェルネス(心と体の健康)の向上や自然との調和を目標とする経済学です。
2015年に国連で開かれたサミットにて世界のリーダーたちによって設定されたSDGs(持続可能な開発目標)=2030年までに達成すべき17の目標は、まさにあと10年の期限と差し迫っています。
世界中が持続可能な社会を築くうえでさまざまな課題に直面している現在、従来の経済成長に重点を置いた経済から、エコロジカル・エコノミーへと移行する国が増えるのではないでしょうか。
いまこそ近未来を生き抜く自己投資を!
これまではSF映画の世界だと思われていた社会の姿が、近い将来に現実のものになるかもしれません。近未来を見据えながら、そうした社会を生き抜いていくための、大きな変化に慌てないための自己投資を、今のうちから考えておきましょう。
提供・UpU