新型コロナの感染が落ち着いてきている一方で、2022年に入り「コロナ倒産」が急増しています。本記事では最近のコロナ倒産の状況をみていきます。
2022年に入り、コロナ倒産発生件数が急増
帝国データバンクの「『新型コロナウイルス関連倒産』動向調査」によると、今年は2022年6月30日現在で倒産件数が1,000件を超えています。これで新型コロナ関連の倒産件数は2020年から合わせて3,616件となりました。
初めて新型コロナ関連による倒産が発生したのは2020年2月。その後、月別の発生件数に差はあるものの、2020年累計では839件。2021年には緊急事態宣言などの影響もあり、前年の2倍を超える1,772件となりました。
2022年6月30日現在、緊急事態宣言も蔓延防止法も解除されています。コロナ自体は2022年にはいって落ち着きを見せていますが、2022年3月には月別で過去最高の209件、何より6ヵ月弱のうちに昨年の半数を超えてしまっていることに驚きます。
行動抑制が大きく影響
コロナ関連倒産の一番の理由として挙げられるのが行動制限です。2020年以来の業種別の倒産件数をみると、上位を占めているのは行動制限のあおりを受ける業種ばかり。具体的には「飲食店」が558件と最も多く、次いで「建設・工事業」447件、「食品(製造・卸・小売を合計)」407件、「飲食卸」188件、「ホテル・旅館」148件、と続いています。